T細胞やB細胞の表面に発現するT細胞受容体(TCR)やB細胞受容体(BCR)の遺伝子の多様性を解析する手法。T細胞やB細胞には、様々な抗原に対応できるよう多様な遺伝子が備わっており、遺伝子再構成によって複数の可変部遺伝子と結合部遺伝子からそれぞれ1つ選ばれる。また、主要組織適合遺伝子複合体(MHC)が提示した抗原と結合する相補性決定領域(CDR3)では、無作為に塩基の欠失や挿入が発生する。そのため、TCRは10の18乗、BCRは10の14乗を超える多様性を持つといわれている。

 レパトア解析では、血液細胞や腫瘍細胞から抽出したRNAを基に解析する。「レパトア」はフランス語の「repertoire(レパートリー)」に起因する。

 癌の腫瘍浸潤T細胞(TIL)の変化を調べることで免疫チェックポイント阻害薬や癌免疫療法の有効性評価ができる他、血液癌の診断、骨髄移植後の免疫機能の回復の評価にも用いられる。TCR遺伝子を用いた癌治療などへの応用も期待されている。