癌細胞に独自の遺伝子変異が起きた際に生じる変異抗原のこと。個々の患者の癌細胞に生じた独自の遺伝子変異によって発現されるようになった腫瘍特異的な抗原で、正常な細胞には存在しない。免疫系から非自己として認識されるため、ネオアンチゲンを標的とすることで、腫瘍を破壊する免疫を効率よく誘導できると期待されている。

 抗癌剤としての実用化の研究も進んでいる。2016年9月20日、自家T細胞療法の開発を手掛ける米Kite Pharma社がネオアンチゲンを標的とするT細胞受容体ベースの製品の開発権を米国立衛生研究所(NIH)から取得したと発表した他、翌21日には米Genentech社がドイツのBioNT社と共同でネオアンチゲンを標的とするmRNA癌ワクチンを開発することを発表。日本国内でも2016年4月にオンコセラピー・サイエンスとテラがネオアンチゲンを標的とした樹状細胞ワクチンの研究を行うことを明らかにしている他、グリーンペプタイドも2016年8月9日に神奈川県立がんセンターと共同研究契約を結び、ネオアンチゲンを標的としたペプチドワクチンの開発を進めている。