東京大学大学院新領域創成科学研究科の永澤 慧特任研究員と鈴木 穣教授らのグループは、国立がん研究センター東病院 大西達也乳腺外科長、聖マリアンナ医科大学乳腺内分泌外科学教室津川浩一郎教授、同病理学教室小池淳樹教授らとの共同研究により、非浸潤性乳がんの進展に関わる候補因子を同定しました。乳がんにおいて、非浸潤性乳がん(DCIS : Ductal Carcinoma in situ)は、浸潤がん(IDC : Invasive Ductal Carcinoma)の前駆病変と位置づけられています。DCISは将来、がんに発展する可能性があることから、現在ではDCISの標準治療には切除手術が一様に行われています。ですが近年、DCISは多様な性質をもつがん細胞の集団であるとの報告もなされています。このDCIS細胞集団中には、真に浸潤がんに発展するDCIS(真のDCIS群)だけでなく、浸潤がんには進展しない症例が含まれる事が予測されています。もしこれが事実だった場合、後者に対して手術を行うことは結果的に過剰治療になっている可能性があり、DCISの患者さん個々への最適な医療を考えると、これらの2群を区別することは非常に重要です。

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