われわれを含め、動物は不安や恐怖を感じると、心拍数が上昇するとともに、置かれたその環境から回避したり、物陰に身をすくめたりします。危機を感じさせるような状況下での瞬時判断は、脳内の複数の神経集団が協調して処理・決定していますが、その中でも扁桃体や分界条床核とよばれる神経集団の働きが重要になります。今回の研究から分界条床核の中に、オスよりもメスで大きな領域(体積ならびにそこに含まれる神経細胞数)が見つかりました。また、この領域にはストレスホルモンも存在しますが、このホルモンを含んでいる神経細胞数もメスで多く観察されました。近年、増加の一途をたどる不安障害は女性に多い傾向がありますが、こうした神経構築やストレスホルモンの発現の差が罹患率の性比に影響している可能性があります。

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