広島大学大学院総合科学研究科の浮穴和義教授の研究グループは、カリフォルニア大学バークレー校(米)との共同研究によって、哺乳類で未だ見出されていなかった新しい脳内因子をコードする遺伝子を発見しました。その脳内因子は80アミノ酸残基からなる小タンパク質であり、他の既知因子とは全く構造が異なる新しい伝達物質です。同研究グループはその脳内因子をNeurosecretory protein GL(略名NPGL)と命名し、マウスを用いて機能解析を行いました。その結果、NPGLは、弓状核という摂食行動に関わる既知因子が多く存在している脳部位で作られていることを明らかにしました。また空腹や肥満状態のマウスを用い、食欲の変化によってNPGLの発現が変動することを明らかにしました。最後に、NPGLが摂食行動に関与しているかを調べたところ、摂食行動を促進することが分かりました。我々ヒトと同じ哺乳類のマウスから新しい摂食行動を調節する脳内因子が発見されたことから、今後、食欲や肥満などのエネルギー代謝調節メカニズムの解明に繋がることが期待されます。本研究成果は、米国の内分泌学会誌「Endocrinology」5月1日号に掲載されます。なお、受理原稿は、3月17日にオンライン掲載されています。

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