光遺伝子操作技術は光を用いて遺伝子発現を制御する技術です。これまでの方法では、光照射からタンパク質の生産開始や生産停止まで数時間のタイムラグがあるために、短時間で起こる生命活動における遺伝子の機能をこの技術で調べることは困難でした。本研究で開発した技術により、そのタイムラグをほとんど無くすとともに、操作時間を数分へと飛躍的に短縮することに成功しました。また、この技術は遺伝子発現の際に生成されるメッセンジャーRNA(mRNA)※4に作用するため、遺伝子組み換えを行う必要がありません。さらに、初期の受精卵のようにDNAからの転写※5が行われない環境でも遺伝子発現を操作できるというメリットもあります。今回、ゼブラフィッシュを用いて、その体の軸を作る遺伝子の発現を光で操作することで、遺伝子発現のタイミングだけでなく、発現の持続期間が頭部形成に重要な意味を持つことを初めて実証しました。本技術をマウスなどの高等モデル生物に応用することで、これまでに困難であった、生物の発生メカニズムや、様々な疾患における各遺伝子の役割の解明が期待されます。

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