近年、DNA結合能を保持し核酸分解酵素活性を欠損させたCas9(dCas9)が、転写活性化因子の結合により標的遺伝子の転写を活性化することが証明されました。しかし、これらシステムの転写活性化能は弱く、細胞運命転換の効率は低い(~8%)状態でした。そこで近藤教授等の研究グループは、転写活性化の効果が強く、効率よく細胞運命転換を誘導できる新たな方法として、標的遺伝子の領域のエピゲノムのみを書き換えるCRISPRシステムの開発を試みました。神経細胞分化に関わる転写因子OLIG2のプロモーター領域をモデル標的として、そのメチル化プロモーター領域を非メチル化プロモーター領域に変えた結果、ヒト体細胞にOLIG2発現を強力に誘導することができました。更に、多能性幹細胞を用いたOLIG2プロモーター変換は高効率(20%)に神経細胞分化を誘導しました。

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