(画像提供:バイオジェン・ジャパン)
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 おはようございます。日経バイオテク副編集長の久保田文です。今週一週間は、編集部員が今年を振り返る内容をお伝えしています。初日 (12月20日)は、私が担当します。新型コロナのワクチンの実用化、KRASを標的とした治療薬の承認、国内バイオベンチャーの相次ぐ上場など、2021年もいろいろありました。その中で、来年以降も引き続き注目すべき2021年のトピックスを3つ、ご紹介したいと思います。

 1つ目は、米食品医薬品局(FDA)による米Biogen社のアルツハイマー病治療薬「Aduhelm」(アデュカヌマブ)の迅速承認です。迅速承認は、業界で大きな波紋を呼び、米保健福祉省(HHS)が調査に乗り出す事態になりました。欧州では2021年12月17日、欧州医薬品庁(EMA)の欧州医薬品委員会(CHMP)が承認に否定的な見解を発表。日本では12月22日に、厚生労働省が薬事・食品衛生審議会医薬品第一部会を開催し、承認の可否を審議します。専門家はどのような判断を下すのでしょうか。(セレクション1~4)

1:米国でのアデュカヌマブ迅速承認で広がる波紋と懸念、そして日本導入への課題

2:米HHS、アデュカヌマブ含め、FDAの迅速承認の実態を調査へ

3:アデュカヌマブ承認はアルツハイマー病創薬に何をもたらすのか?

4:アデュカヌマブを承認したFDAに非難殺到、今後の影響は

 2つ目は、理化学研究所元プロジェクトリーダーの高橋政代氏が社長を務めるスタートアップが、網膜色素上皮(RPE)細胞の製造方法の特許(特許第6518878号)について、「公共の利益のため特に必要である」として、経済産業大臣に通常実施権の設定を求めた裁定請求です。私はこの取材を通じ、裁定請求を初めて知りましたが、過去にほとんど例がないだけに、どのような落としどころになるのか、引き続き注目されます。(セレクション5~7)

5:専門家に聞く、元理研の高橋氏によるRPE細胞特許の裁定請求をどう見るか?

6:高橋政代氏に聞く、なぜRPE細胞特許の裁定請求に至ったのか

7:元理研高橋氏のスタートアップ、RPE細胞特許の実施許諾求め裁定請求

 3つ目は、2021年度の補正予算で経済産業省が2022年に立ち上げる2つの事業についてです。どちらも、新型コロナのワクチン開発に敗れたことを受け、創薬ベンチャー育成や製造拠点整備を掲げて新設される事業です。特に創薬ベンチャーの育成事業では、日本医療研究開発機構(AMED)が初めてベンチャーキャピタルを認定することもあり、注目が集まっています。(セレクション8~10)

8:AMEDの認定VCに業界が熱視線

9:経産省、補正予算で「創薬ベンチャーエコシステム強化事業」立ち上げへ

10:経産省、バイオ医薬品や部素材の製造拠点整備へ2200億円超を確保

 業界の方々には、本年も大変お世話になりました。また来年も引き続き、どうぞよろしくお願いします。