【GreenInnovation Vol.372】

SDGsに寄与するゲノム編集技術が2019年に実用化加速

(2019.01.24 08:00)
河田孝雄

 1カ月ぶりにGreenInnovationメールでお目にかかります、日経バイオテク編集の河田孝雄です。原則として第4木曜日のGreenInnovationメールを担当しております。

 GreenInnovationメールは今回を最後とさせていただきます。最後も、技術革新と“確信”しておりますゲノム編集技術の話題を提供します。

 皆さんご承知かと思いますが、2018年6月に閣議決定された「統合イノベーション戦略」により、2019年度にゲノム編集技術の実用化・社会実装が加速化します。

 日経バイオテクONLINEにて今日、紹介しています記事もご覧ください。

(2019.01.23)
 厚労省、ゲノム編集技術応用食品の説明会への参加者募集
2月5日に東京、2月8日に大阪で開催
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/19/01/22/05199/

 過大な規制は、資源やエネルギーの無駄使いにつながり、SDGsの課題解決の足かせになります。

 ペット・愛玩動物であるイヌは3万年前から、ネコは5000年前から人類と共に生活し、その中で好ましい性格を持つようにヒトが品種改良を進めてきました。ウシ、ブタ、トリなどの経済動物・家畜や、コメやトウモロコシ、コムギ、ダイズ、トマト、イチゴなどの農作物も同じです。

 この品種改良(育種)のスピードが、ゲノム編集技術により飛躍的に加速しています。
 ゲノム編集技術は、最大では何百億の文字列になる生物のゲノム情報をピンポイントで指定する「セレクター」と、その指定場所で文字列の編集を行う「エフェクター」の2パーツで構成されます。

 基本特許は欧米に抑えられてしまったツールが多いですが、九州大学や大阪大学、徳島大学などで独自の「セレクター」が発明され、東京大学や広島大学などでセレクターの改良や独自の「エフェクター」などが開発され、それぞれベンチャー・スタートアップ企業の設立が進んでいます。

 これらの技術革新については順次、ニュース報道しておりますし、近く、ゲノム編集updateの特集記事として取りまとめてまいります。

 2015年9月の国連サミットにて採択された2016年から2030年までの国際目標である持続可能な開発目標(SDGs)の課題解決において、ゲノム編集技術は大きく貢献します。

 いきあたりばったりの要因が多いために効率が悪い従来型の組換えDNA技術が、精緻なゲノム編集技術へと発展しています。

 DNAやRNAの塩基配列を高速に読み取れる次世代シーケンサー(NGS)や、生体分子の立体構造情報の解明を飛躍的にハイスループット化しているクライオ電子顕微鏡などの革新技術ともども、日経バイオテクにて報じてまいります。

 GreenInnovationメールは今回が最後ですが、引き続き日経バイオテクをよろしくお願いします。

 毎月第2・第4木曜日に配信している日経バイオテクGreenInnovationメールに掲載している記者や専門家によるコラムを掲載します。

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