1カ月ぶりにGreenInnovationメールでお目にかかります、日経バイオテク編集の河田孝雄です。原則として第4木曜日のGreenInnovationメールを担当しております。

 今回も、カルタヘナ法の話題を中心にお届けします。

 内閣府の総合科学技術・イノベーション会議(CSIP)が重要課題専門調査会の下に設置したバイオ戦略検討ワーキンググループの第4回が2018年4月26日に開催され、素案に「ゲノム編集作物に対するカルタヘナ法等の取扱いの早期の明確化」が明示されました。カルタヘナ法を管轄する環境省は、生物の多様性の確保の観点から、ゲノム編集技術の取り扱いを明確化するという社会的要請に応えます。

(2018.5.31)
環境省、ゲノム編集の概念を秋までに整理
カルタヘナ法におけるゲノム編集技術等検討会を設置へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/18/05/31/04316/

 このカルタヘナ法の整理は、まずは、付加価値が高い“海の幸”の産業化で大きな意味を持つように感じています。

(2018.6.1)
【機能性食品 Vol.337】
“海の幸”を将来の人類も味わえるように、環境省と農水省に注目の動き
ニッスイとマルハニチロの中期経営計画
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/mag/foodmail/18/06/01/00153/

 さて、先週の前半は、広島で開催された日本ゲノム編集学会第3回大会を取材しました。6月20日に広島大学講師の佐久間哲史さんが講演なさった「ゲノム編集技術update -2018-」が、特に圧巻でした。佐久間さんは文部科学省にて、ゲノム編集に係る規制関連にも携わっています。

 作物のCRISPRゲノム編集育種では、交配することにより外来遺伝子のCas9などを含まないようにする“ヌルセグリガント”の実用化が進んでいます。

 交配すると商品価値が極度に下がってしまう、栄養繁殖性のジャガイモにも、CRISPRゲノム編集でヌルセグリガントを作製できる新技術が、ゲノム編集学会で発表されました。

(2018.6.21)
阪大の村中氏と理研の梅基氏ら、ジャガイモ新技術連絡協議会を設立へ
DNAを組み込まずにゲノム編集する“アグロ変異法”で毒物低減
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/18/06/20/04390/

 大阪大学大学院工学研究科の村中俊哉教授と、理化学研究所環境資源科学研究センター(理研CSRS)の梅基直行上級研究員が設立発起人になり、ジャガイモ新技術連絡協議会が設立されます。2018年7月5日に大阪大学工学研究科オープンイノベーションオフィス、翌7月6日に理研東京研究支援室にて設立説明会が開催されますので、皆さんも参加を検討してみてはいかがでしょうか。

 参加費は無料ですが、それぞれ30人程度の定員があるので、事前申込制とのことです。問い合わせ先は、設立発起人である理研CSRSの梅基上級研究員です。梅基さんは理研の横浜事業所にて研究を行っています。