【GreenInnovation Vol.338】

名古屋議定書の国内措置(ABS指針)施行、筑波大の機能植物イノベーションセンター

(2017.08.24 08:00)

 1カ月ぶりにGreenInnovationメールでお目にかかります、日経バイオテク編集の河田孝雄です。原則として第4木曜日のGreenInnovationメールを担当しております。

 今回はまず、この日曜日(2017年8月20日)、日本が名古屋議定書の締約国(国内発効)になり、国際措置のABS指針が施行されたことを紹介します。

※環境省ウェブサイト
国内措置(ABS指針)について
http://www.env.go.jp/nature/biodic-abs/consideration.html

 ABS指針の正式名称は「遺伝資源の取得の機会及びその利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分に関する指針」。財務省と文部科学省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、環境省が共同で告示しました。

 ここでいう「遺伝資源」の意味は、「遺伝の機能的単位(遺伝子)を含む植物・動物・微生物その他に由来する素材で価値のあるもの」とのことです。

 「海外遺伝資源へのアクセスは、提供国の国内法令等を遵守すること」は、今回の日本のABS指針施行の前と違いはありませんが、ABS指針では、対象となる提供国を明確にしているという点で、先行する欧州などと比べて対応しやすいようです。

 「ABS指針に関するQ&A」も公表されました。「ヒトの遺伝資源」はABS指針の対象にならないのですが、「腸内細菌等のヒトの体内に存する微生物」は、ABS指針の対象になることが明確に示されています。

 難解なのですが、いずれにしましても、提供国側の法令をしっかり調べることが重要のようです。

 2年近く前のGreenInnovationメールもご覧ください。

(2015.12.24)
異種植物の受精、カルタヘナ法、名古屋議定書、TPP、GI【GreenInnovation Vol.298】
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/mag/15/100900003/122400002/

 今回のメールでは次いで、2017年4月につくば機能植物イノベーション研究センターが発足した筑波大学の取り組みを紹介します。

 筑波大の江面浩教授らは、ミラクリントマトや単為結果性トマト、高GABAトマトなどの育種で次々と成果を挙げています。以下の記事をご覧ください。

 トマトは、日経バイオテクの連載「機能性食材研究」の第1回でもとりあげましたが、魅力的な食材ですね。

(2017.08.23)
筑波大、AIとロボット技術を統合した温室建設へ
農水省の研究開発モデル事業として推進
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/08/18/03101/

(2017.08.21)
筑波大、高GABAトマトをゲノム編集育種の試金石に
作出した江面教授が農水省、厚労省と協議へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/08/18/03100/

(2017.05.15)
特集○ゲノム編集技術の最新動向
3000円で始められるCRISPR、有用生物の育種・改変が加速
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/082400016/051000025/

(2017.05.10)ベンチャー探訪
インプランタイノベーションズ、植物に特化した研究開発支援にものづくり企業の需要が増加
ミラクリントマトの商品化でさらなる飛躍を狙う
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/column/16/021500017/051000072/

(2017.03.03)【機能性食品 Vol.277】
体脂肪対策の「カラダカルピス」4月発売、アサヒ飲料は炭酸も届け出
つくば機能植物イノベーション研究センターのキックオフに160人超
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/mag/foodmail/17/03/03/00078/

(2017.02.09)
筑波大、つくば機能植物イノベーション研究センターを2017年4月新設
ベンチャー立ち上げ機能も、2月24日に都内でキックオフシンポ
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/02/09/02280/

(2014.01.22)
日経バイオテク1月20日号「機能性食材研究」(第1回)、トマト
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20140122/173441/

 毎月第2・第4木曜日に配信している日経バイオテクGreenInnovationメールに掲載している記者や専門家によるコラムを掲載します。

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