【GreenInnovation Vol.331】

アグリバイオ最新情報【2017年4月】のハイライト

(2017.05.11 08:00)

アグリバイオ最新情報【2017年4月】のハイライト
       ISAAA日本バイオテクノロジー情報センター(NBIC)の冨田房男代表

 フィンランドAalto Universityの研究者たちは、資源の不足、人口圧力、食糧輸入の関連を示す初めての報告を行った。「地球の未来」に掲載された研究によると、豊かな地域においても食糧は輸入に依存しており、それが必ずしも成功しているとは限らないことを見いだした。「食糧需要をチェックすることが重要な問題であることが分かった。また、この研究では、人口の増加を抑制することが重要と分かったが、食物の浪費や肉の消費を減らして生産との連鎖を強化することも重要と分かった。世界中で生産された食糧の4分の1が無駄になっており、これを減らすことは世界レベルで非常に重要である」と、この研究の研究者は語っている。このように人口と食糧の浪費を論じたのはあまり例を見ない研究である。

 「気候変動の影響を受けて農業がより一層不安定になってきている。」ことをUniversity of Illinois Urbana-Champaign校の科学者が明らかにし、対応策を提案している。

 ブラジルでは、農業者の90%が遺伝子組換えの重要性を認識している。一方、遺伝子組換え技術と化学物質の継続的使用に当たっての管理については、38%が実際に管理を、そして43%が避難作物を導入していると答えているところからこれらの技術の保全には懸念もある。しかし工業界との共同の解決策の動きがあるのでそれほど大きな問題ではないとしている。日本発の技術で、東京大学井澤毅教授らは、自然開花を阻止するために、開花抑制遺伝子を過剰発現させることによって非開花イネを開発した。特定の農薬によって誘導されるイネフロリゲン遺伝子を重ねて形質転換した。この品種は、長い栄養成長ができるので作物体の大きさ、穂の大きさ、その他の収量関連特性の改善を示したのは、大変興味がある。しかも大きな可能性のある技術と思われる。

 英国Anne王女は、2017年3月23日にBBCラジオ4で放送された今日の農業で遺伝子組換え(GM)作物は食糧を提供するための重要な利点を有し、この作物を自国で栽培するようにすべきであると述べた。彼女は、「我々は、これらを受け入れなければならない。」と述べ、これが生産と家畜の健康維持に役に立つとした。これは、王女の弟のCharles王子が遺伝子組換え作物に反対し、遺伝子組み換え技術は環境破壊を起こすと警告していることと全く反対の動きである。

世界
世界のおよそ20億人が輸入食品に依存

南北アメリカ
気候変動の影響により農業は不安定さを増す
カナダの農家が遺伝子組換えジャガイモを初栽培
ブラジル農業者の90%が遺伝子組換えの重要性を認識
省力化できる作物の開発が進んでいる

アジア・太平洋
任意に開花させられる遺伝子組換えイネを開発

ヨーロッパ
英国のANNE王女がGM作物の排除は実際的でないと発言

研究
遺伝子組換えでレスベラトロール高含量としたイネの代謝変化の研究

国際アグリバイオ事業団(ISAAA)アグリバイオ最新情報【2017年4月】
http://oced101-v.nikkeibp.co.jp/atcl/column/16/082400010/051000009/index.html

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