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 今週後半は、東京ビッグサイトで開かれている日本食品化学学会第24回総会・学術大会と、国際食品・素材/添加物展・会議「ifia JAPAN2018」/ヘルスフードエキスポ「HFE JAPAN2018」を取材しております。

 まずは、恒例の保健機能食品のアップデイト情報です。

 この1週間では、5月11日(金)に7件(届出番号:C431からC437まで)、5月16日(水)に2件(C438とC439) の届出情報を、消費者庁が公表しました。9件増えましたので、有効な機能性表示食品の届け出は1311件程度になったかと思います。新しい機能性関与成分の届け出は、今回は無いようです。

 次は、学会発表の情報です。

 日本食品化学学会では5月18日午前中に、花王が「αリノレン酸ジアシルグリセロール油(ALA-DAG油)の安全性に関する検討」と題するポスター発表をしました。

 安全性科学研究所、生物科学研究所、ヘルスケア食品研究所の花王の3つの研究所の連名ですが、発表は、基盤研究セクター安全性科学研究所の方々が行いました。

 安全性などについては昨年頃から順次、発表とのこと。学会発表で、DAGの発表を聴くのは、久しぶりです。

 特定保健用食品の「エコナ」では、グリセロールに2個結合する脂肪酸の組成については、特に訴求していませんでした。

 健康機能に優れるω3脂肪酸を豊富に含むようにしたDAGの開発・事業化については、エコナのバージョンアップ版として注目されていました。

 日本食品化学学会は、会員数は600人ほどで、今回の大会への参加者は200人強程度とのことです。

 先週金曜日(5月11日)から日曜日(5月13日)まで岡山県で開催された第72回日本栄養・食糧学会大会は、参加者数は2000人程度だったようです。

 2日目と3日目を取材しました。その中で注目の発表としてここで紹介するのは、シンポジウム13「エネルギー代謝と寿命延伸」における筑波大学生命領域学際研究センター講師の大徳浩照さんの講演です。教授の深水昭吉さんの研究室の方です。

 講演のタイトルは「RNAメチル化修飾による寿命制御メカニズム」。線虫の寿命延伸を指標としたRNAiスクリーニングを行い、メチル化酵素遺伝子をライブラリーに用いた結果、tRNAを基質とするメチル化酵素遺伝子を同定しました。

 tRNAは、遺伝情報をアミノ酸配列に変換するアダプター分子ですが、正確な翻訳にはtRNAヌクレオシドの多様なメチル化修飾が必須とのことです。

 tRNAの化学修飾は90種以上が見いだされていて、生命現象の機構は奥が深いものだと改めて感じました。

 このシンポジウムの1つ前の講演は、熊本大学大学院生命化学研究部病態生化学分野教授の吉澤達也さんの「脱アシル化酵素SIRT7によるエネルギー代謝制御」でした。

 結合しているアシル基が何なのか調べているが、質量分析計を駆使しているもののまだ同定できてちないとのこと。中鎖脂肪酸のような長めのアシル基だと、解析が困難なのですね。未解明の化学構造がまだ残されているのだと、改めて感じました。