画像のクリックで拡大表示

 まずは、恒例の保健機能食品のアップデイト情報です。

 この1週間では、機能性表示食品のアップデイトが4月13日(金)に1件(届出番号はC411)、4月18日(水)に6件(C412からCC417まで)ありました。これにより、有効な機能性表示食品の届け出は1291件程度になったかと思います。

 この中から、花王のコーヒーポリフェノール(クロロゲン酸類)の粉末飲料については、記事とりまとめました。

(2018.4.19)
花王が血圧高め対策のインスタントコーヒー
ヘルシア粉末飲料で機能性表示シリーズ化
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/18/04/18/04151/

 記事に盛り込んだことの一部を以下に、紹介します。

 花王の生物科学研究所では、食品に含まれるポリフェノール成分などについて網羅的に調べ、コーヒー豆に含まれるポリフェノール成分であるクロロゲン酸類について、コーヒーに含まれる酸化成分であるヒドロキシヒドロキノンを低減すると、クロロゲン酸類が有する高めの血圧を下げる機能を引き出せることを見いだしました。

 花王はこの成果を基に、2010年4月、クロロゲン酸類を関与成分とするコーヒー飲料「リズムライフコーヒー」について、特定保健用食品(トクホ)の表示許可を取得しましたが、発売はしていません。

 次いで花王は、クロロゲン酸類が体脂肪対策に役立つことを見いだし、クロロゲン酸類を関与成分とする体脂肪対策のコーヒー飲料「ヘルシアコーヒー」のトクホ表示許可を2011年8月に取得し、2013年4月から販売を開始しました。

 さらに2018年2月6日には、体脂肪対策と血圧高め対策のダブルの機能を持つ「ヘルシアWコーヒー 無糖ブラック」のトクホ表示許可を取得しました。このトクホWコーヒーがいつ店頭に登場するのかに注目しています。

 花王の機能性表示食品は、今回の2件を加えて、合計4件になりました。

 このうち最初に届け出受理されたものは、2018年1月からイオンなどで販売が始まっています。

 歩行能力の維持に役立つ乳由来スフィンゴミエリンを機能性関与成分とするサプリメント「リファインMFGM」(届出番号:C214、届出日:2017年9月5日)です。

 花王は、トクホで最も実績のある企業です。トクホは飲料などを事業化していますが、機能性表示食品の制度は、サプリメント系で活用し始めました。

 このメールのもう1つの話題は、2018年4月13日に消費者庁が消費者委員会に諮問したトクホです。

 J-オイルミルズが、ビタミンK2(メナキノン7)を関与成分として「骨の健康が気になる方の食生活の改善に役立つ」トクホの申請を行いました。

 この関与成分の先行のトクホは、ミツカンが2000年に発売した納豆「ほね元気」があります。ミツカンは、この開発も含む成果について、2013年に日本農芸化学会の技術賞を受賞しました。

 トクホのDBを検索すると、関与成分名に「メナキノン」を含むのは1品目のみ。Mizkanが2017年2月22日に「再許可等トクホ」として表示許可を取得した「納豆ほね元気」です。2000年発売当初と比べ、商品名が少し変わったようですね。

 トクホの表示内容は、「本納豆は、納豆菌(Bacillus subtilis OUV23481株)の働きにより、ビタミンK2を豊富に含み、カルシウムが骨になるのを助ける骨たんぱく質(オステオカルシン)の働きを高めるように工夫されています。ビタミンK2は血液凝固能を有しますので、抗凝固剤を服用している方やビタミンKの豊富な食品(納豆など)の摂取を控えるように指示されている方は医師等にご相談ください。1日当たり、1セット(納豆45g)を目安にお召しあがりください」という表示内容です。

 最後に、日本水産(ニッスイ)のトクホの分析法について、続報です。

 含有量不足を消費者庁が指摘したω3のEPAとDHAについては、飲料「イマーク」のトクホ表示許可を03年3月に取得して販売を開始してから、6カ月後頃に、EPAとDHAの分析法を、より正確なものに変更したとのことです。

 このときに、分析法を変更したことを、消費者庁に届け出る必要があったのを怠っていたことが、今回の含有量不足の理由と、ニッスイでは説明しています。

 独自の乳化技術により、EPAやDHAを高濃度に含むようにした飲料は、ニッスイのトクホ飲料「イマーク」の他には無いとのこと。

 ニッスイが新たな分析法を、消費者庁に届け出て、第三者機関がこの分析法を基に分析した結果を公表することが必要かと思います。

 花王が09年に販売を中止したトクホ食用油「エコナ」(07年の市場規模は540億円超という推定値がある)において、ドイツ発で問題となったグリシドール脂肪酸エステルの正確な分析法については、ドイツではあいまいな分析法だったものですから、より正確な分析法は、日本の研究陣により開発されました。

 企業では花王や不二製油、ハウス食品などが分析法を確立して公表し、一部は国際標準的な分析法になった、と記憶しています。

 このようなことから、脂質類の分析技術は、日本が世界に誇れるものでは、と推測しております。

 ニッスイは独自技術により「乳化によりEPAやDHAを高濃度に含むようにした飲料」を実現し、これに適した分析技術を確立したということのようです。分析法の消費者庁への届け出による開示が待たれます。