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 まずは、保健機能食品のアップデイト情報をお伝えします。

 特定保健用食品(トクホ)は、2018年3月20日(火)に1品目が新たに許可されまして、トクホの総数は1082品目(許可1081+承認1)になりました。今回許可を得たマルハニチロのトクホ総数は16です。

 機能性表示食品は、3月22日(木)に11件(届出番号は、C392からC402まで)の届け出受理を消費者庁が公開しました。これで、機能性表示食品11製品 (届出番号C392~C402) の届出情報を公開。

 これにより、有効な機能性表示食品の届け出は1276件程度になったかと思います。この1週間では、機能性関与成分などで新規な届け出は無いようなので、個別の内容は省略します。

 さて、今日は、内閣府SIP(戦略的イノベーション創造プログラム)の次期12課題のプログラムディレクター(PD)の応募の最終日です。

 内閣府はこの次期SIPを2018年度から実施するため、2017年度補正予算で325億円を確保しました。12で割り算すると、1課題当たりの平均予算は27億円強ですね。

 募集のPD(非常勤一般職国家公務員)の勤務条件には「1日5時間45分の勤務で給与等は2万6200円、賞与や昇給は無し」と記載されています。時給は4556円余りと計算できます。

 週2日の勤務ですので、週当たりの給与は5万円強。1年は52週ですので、年収は270万円程度と計算できます。270万円は週2日の年収ですので、週5日に換算すれば、700万円弱という計算になります。SIPのPDの勤務はたいへんと聞いておりますが、皆さんはこの時給や年収をどのように思いますか。

 なお、採用されたPDは、SIPを進化させた新型SIPとして2018年度から始まる官民研究開発投資拡大プログラム(PRISM)において関係する領域が設定された場合、当該領域の領域統括を兼ねる場合がある、という記載も募集要項にあります。

 このPRISMは、2018年度当初予算で100億円が盛り込まれ、2017年秋までに3課題の採択が既に決まっています。この3課題は、バイオテクノロジーとの関係性は少なそうです。

 さて、次期SIPが満たすべき10の要件も、このメールに記録しておきます。政府のウェブサイトの公開情報は後に閉鎖されることが多いものですから(なお、公開資料の原文では末尾に「。」があったりなかったり、統一されていないのが、出版社の社員としては気になります)。

1)Society5.0の実現を目指すもの

2)生産性革命が必要な分野に重点を置いていること

3)単なる研究開発だけではなく社会変革をもたらすものであること

4)社会的課題の解決や日本経済・産業競争力にとって重要な分野

5)事業化、実用化、社会実装に向けた出口戦略が明確(5年後の事業化等の内容が明確)

6)知財戦略、国際標準化、規制改革等の制度面の出口戦略を有していること

7)府省連携が不可欠な分野横断的な取り組みであること

8)基礎研究から事業化・実用化までを見据えた一気通貫の研究開発

9)「協調領域」を設定し「競争領域」と峻別して推進(オープン・クローズ戦略を有していること)

10)産学官連携体制の構築、研究開発の成果を参加企業が実用化・事業化につなげる仕組みやマッチングファンドの要素をビルトイン

 次期SIPの12課題のうち、バイオテクノロジーと特に関係が深いのは分野「バイオ・農業」の課題名「スマートバイオ産業・農業基盤技術」です。課題の内容は「国際競争がさらに激化することが予想される本分野において世界に伍していくため、ビッグデータを用いたゲノム編集等生物機能を高次に活用した革新的バイオ素材、高機能製品の開発、スマートフードシステム、スマート農業等に係る世界最先端の基盤技術開発と社会実装を行う」です。

 このバイオ・農業の課題のPDは、民間出身の方が有力とされているようです。

 2018年4月からは、農業・食品産業技術総合研究機構(農研機構)の理事長も、民間出身の方が就任する予定です。来週初めまでには発表されると聞いています。楽しみですね。

 2018年3月末までの農研機構の理事長は、農林水産省出身の井邊時雄さんです。76年に農水省に採用され、08年9がるから農研機構九州沖縄農業研究センター所長を務めた方です。

 現行の内閣府SIPでは、2018年度が5カ年の最終年度である「次世代農林水産業創造技術」において今月は、スマート農業関連の成果発表会が立て続けにありました。トラクター製造メーカー3社のGPS情報などを共有するビッグデータの取り組みが、2017年末から始まりました。2017年8月に設立された農業データ連携基盤協議会(通称:WAGRI)が中心になっています。

 やはりスマート農業の対象の作物は、イネ(水稲)が中心です。3月25日(日)から26日(月)に福岡市の九州大学で開かれる日本育種学会第133回講演会のトピックス3題も、全て水稲でした。

 水稲はもともと、相同組換えを実施しやすい作物ということもあり、ゲノム編集育種の社会実装でも、2017年度から野外栽培試験が始まっています。

 スマート農業では、ドローン(小型無人飛行機)にも注目ですが、2017年度に日本で薬剤散布して防除した面積の8割以上が水稲です。

 薬剤散布ドローン防除面積は、2017年度に2016年度の12倍になったとのこと。2017年4月から2017年12月末までの速報値は8299haで、2017年4月から2018年3月までの2017年度の確定値は、6月頃に発表になる見込みです。都道府県の最多は1000ha超えの広島県とのことです。無人ヘリコプターによる防除面積は102万haなので、2017年度は面積比でドローンはヘリの0.8%ですが、小規模の圃場で利用しやすいドローンは急速に普及が進みそうです。