【機能性食品 Vol.315】

トクホで20カ月ぶりの新関与成分は、松谷化学の加工デンプン

北海道ヘルシーDoでも実績のライラック乳酸菌がキューサイの機能性表示食品に
(2017.12.15 10:30)
河田孝雄
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 今週、特定保健用食品(トクホ)の新たな表示許可が2カ月ぶりにありました。

 消費者庁が2017年12月12日、8品目について特定保健用食品(トクホ)の表示を許可したと発表しました。これでトクホの総数は1080品目になりました。

 今回の許可8品目には、関与成分が新規の品目がありました。トクホの関与成分の新規を遡ってみましたところ、2016年4月1日許可の資生堂「素肌ウォーター」の関与成分であるグルコシルセラミド以来、20カ月余りぶりと分かりました。

 このように、トクホで新規の関与成分について表示が認められるのは稀なことです。特に食品安全委員会における安全性評価をクリアするのが大変です。

(2017.12.13)
20カ月ぶりのトクホ新関与成分は、松谷化学の高架橋度でん粉
乾燥肌対策のグルコシルセラミドはコメ胚芽がコンニャクに続く
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/12/12/03618/

 今回の新規トクホでは、コメ胚芽由来のグルコシルセラミドが初めて認められました。先にコンニャク由来のグルコシルセラミドが認められているので、コメ胚芽由来のものは、食品安全委員会での審議は不要とされました。

 グルコシルセラミドを関与成分とする機能性表示食品は、28件の届け出受理が公表されています。原料別の内訳は、コメ由来が18件(2017年12月13日の更新で1件追加されました)、パイナップル由来が8件、コンニャク由来が2件です。

 次は、「機能性表示食品制度届出データベース 届出情報の更新」です。この1週間で更新があったのは12月8日(金)と12月13日(水)の2回でした。届出受理が公表された最終の届出番号は「C275」。この1週間で13件増えました。撤回が増えていなければ、有効な届け出件数の総数は、1155件になったと計算できます。

 この中で注目したいのは、キューサイの「キューサイ ライラック01乳酸菌」(届出番号:C275、届出日:2017年10月20日)です。キューサイの機能性表示食品はこのC275が5件目で、先の4件は全て発売していることを確認しました。

 今回のC275の機能性関与成分は、北海道のアテリオ・バイオが事業化している有胞子性乳酸菌Bacillus coagulans lila-01。商標は「ライラック乳酸菌」です。

(2017.12.14)
北海道ヘルシーDoで9品目の「ライラック乳酸菌」、キューサイの機能性表示食品に
機能性表示食品件数はキューサイ4件目、ライラック乳酸菌4件目
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/12/13/03627/

 有胞子性乳酸菌で事業化されている菌株としては、三菱ケミカルホールディングスの三菱化学フーズが展開している「ラクリス」が有名です。

 三菱ケミカルHDの事業説明会における成長戦略の説明で、「メディカル・フード・バイオ」のうちの「フード・バイオ」の中核素材です。

 ラクリスは、1949年に山梨大学の中山大樹博士が緑麦芽から胞子を形成する乳酸菌として分離しまして、第一三共グループの三共の子会社である三共ライフテックが事業化した。三共ライフテックは、食品添加物・医薬原料事業(FDI事業)を会社分割して07年に三菱化学フーズに譲渡しました。

 アテリオ・バイオのライラック乳酸菌は、このラクリスとは株が異なります。異なった特徴があり、差別化した事業展開を進めています。

 原則毎週金曜日に配信している日経バイオテク機能性食品メールに掲載している記者によるコラムを掲載します。

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