【機能性食品 Vol.309】

花王の初の機能性表示食品は、歩行能力維持スフィンゴミエリンの「リファイン」

生物科学研究所のオープンアクセス論文4報、作用機序資料は充実の26ページ
(2017.10.27 07:30)
河田孝雄
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 恒例の機能性表示食品のアップデイトをお知らせします。この1週間では2017年10月20日(金)と10月25日(水)の2回、更新がありました。2017年度のCシリーズは、C216までの届け出受理が公表されました。撤回が増えていなければ、有効な届け出件数の総数は、1097件になったと計算できます。

 今回増えた15件の中で注目は、花王は2017年9月5日付で届け出たサプリメント「リファインMFGM」(届出番号:C215)です。「本品は、乳由来スフィンゴミエリンを含む。50代以上の方が、ウォーキングなどの運動と併用することで、加齢によって衰える、踏み出す、止まるといった、足の動きをサポートして、歩行能力の維持に役立つ」旨の機能性表示の届け出が受理されました。

 花王のこのサプリメントは、2016年秋から試験販売が始まり、2017年2月からは全国のイオンの一部店舗で販売が開始されました。1日分200円程度です。

 リファインという商品名は、花王のお蔵入りのトクホにもあります。02年9月30日にトクホ表示許可になった果実飲料「リファインお腹コンディション」です。関与成分は、「低分子化アルギン酸ナトリウム」と「水溶性コーンファイバー」で、トクホ許可表示のキーワードは「便性を良好に保ちながら、自然なお通じへと導く」です。

 この花王の初の機能性表示食品の届け出で、おもしろいと思った筆頭は、「作用機序に関する説明資料」が26ページもあって、通常は機能性表示のエビデンスの主役であるヒト試験(臨床試験)に関する説明資料の18ページを上回っていることです。

 1000件を超える届け出全てを調べてみたい(人工知能に任せたい作業です)のですが、これまでの体験からすると、このようなケースはおそらく初めてでは、と思います。

 2番目に指摘したいのは、花王の生物科学研究所が論文発表した4報のオープンアクセス論文が届け出されたことです。機能性表示の根拠となるヒト試験の論文が2報と、作用機序の根拠となる論文が2報です。

 3つめにお伝えしておきたいのは、「健康被害の情報収集体制」の記載です。「連絡対応日時」は24時間対応と記載されていますが、その上に記載されている花王生活者コミュニケーションセンター消費者相談室の電話番号(0120から始まる)に電話したところ、9時から17時までと言われました。緊急対応電話番号のメッセージも聞きました。
 
 販売開始予定日は「2017年11月15日」と記載されています。イオンで販売中の商品が、機能性表示食品の表示を追加して、いつデビューするのか、楽しみです。

 お茶、コーヒー、柑橘、牛乳、玄米などなど。花王は日本人が食経験豊富な身近な食品の成分に着目して、健康機能性を訴求する食品の事業化を進めています。食品の機能性研究の王道と、当方では考えております。事業化のための特許戦略すごいです。

 原則毎週金曜日に配信している日経バイオテク機能性食品メールに掲載している記者によるコラムを掲載します。

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