【機能性食品 Vol.304】

十勝のジャガイモは収穫真っ最中、橋の再開通に1年待ちも

小豆餡や紅茶の色を生み出す化学物質の解明が進む
(2017.09.22 09:00)
河田孝雄
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 まずは、恒例の機能性表示食品のアップデイトです。ここ1週間では2017年9月15日(金)と9月21日(木)の2回、更新がありました。2017年度のCシリーズは4件増えまして、C170までの届け出受理が公表されました。今回増えた4件には、新しい機能性関与成分は無いかと思います。

 これで有効な届け出件数の総数は、1057件になったもようです。初年度(2015年度)のAシリーズ(A310まで)が277件、2年目(2016年度)のBシリーズ(B620まで)が611件、そして3年目(2017年度)のCシリーズ(現在のところC166まで)が165件です。Aシリーズでは撤回が30件と法人番号未登録による欠番が3件、Bシリーズは撤回が9件、Cシリーズは撤回が1件です。

 さて、今回のメールではまず、北海道の十勝地域でジャガイモの収穫などを見学する機会がありましたことを報告します。

 2016年夏の大雨で十勝地方のジャガイモ収穫にも多大な影響があり、ポテトチップが2017年夏前に店頭から消えてしまいました。今年も、台風18号の影響などが心配されましたが、順調に収穫が進んでいることを確認でき、一安心です。

 被害を受けた橋の修復が2018年秋までの予定という記載もありました。交通量が少ない橋なので、優先順位が低いようです。農家の方々は不便を強いられています。

 カルビーポテトが初めて自社開発した品種「ぽろしり」の栽培が今年、本格的に栽培され、安定した収穫に大きく貢献しえいるようです。シストセンチュウやそうか病に抵抗性があり、ポテトチップ等のスナックにも適した新品種。2015年2月に北海道優良品種に登録されました。

 ぽろしりについては、以下の記事をご覧ください。

日経バイオテク2015年11月9日号「機能性食材研究」(第23回)
ジャガイモ(馬鈴薯)
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/100900001/111300010/

 1台7500万円というドイツのポテトハーベスター(ジャガイモ収穫機・掘取機)を3台整備したという説明もありました。

 この北海道でのジャガイモの栽培とは話が変わりますが、アクリルアミド対策や病害対策の新しい品種の実用化が進んでいます。

 日本の厚生労働省は、米J.R.Simplot社の「アクリルアミド産生低減及び打撲黒斑低減ジャガイモ(SPS-00E12-8)」の安全性評価を終え、2017年7月に官報に掲載しました。このジャガイモは第1世代のInnateと呼ばれます。

 海外では、葉枯れ病に対する抵抗性などの特性を第1世代に付与した第2世代のInnateの承認が広がっています。2015年9月の米国に続き、2017年夏までにカナダでも手続きが終わりました。

 日本では、エピジェネティック修飾でアクリルアミド対策などの特性を高めたジャガイモの野外試験が2017年春に開始されました。

 もう1つの話題は、第59回天然有機化合物討論会です。札幌市に700人ほどが集まり、今日(9月22日)まで開催されています。

 昨日(9月21日)の口頭発表では、「赤小豆種皮に含まれ餡の紫色を担う新規色素、カテキノピラノシアニジンの構造」を名古屋大学が、「紅茶製造過程におけるカテキン類の酸化的二量化反応の立体選択性」を長崎大学が発表しました。

 小豆餡や紅茶の色の成分は実はまだよく分かっていないことを知りました。

 原則毎週金曜日に配信している日経バイオテク機能性食品メールに掲載している記者によるコラムを掲載します。

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