【機能性食品 Vol.288】

第71回日本栄養・食糧学会大会に1900人、沖縄初の機能性表示食品は宮古発

機能性表示食品の2017年度「C」始まる、C1は佐藤園の「こんにゃくチップス」
(2017.05.26 08:00)
河田孝雄
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 まずは機能性表示食品のアップデイトから。この1週間では5月19日(金)、5月23日(火)、5月24日(水)の3回の更新で、2016年度のBシリーズが10件増えて620件になり、さらに、5月25日(木)に2017年度から始まったCシリーズの第一弾が発表になりました。これで、初年度である2015年度のAシリーズが302件(撤回を除いた件数)、2016年度のBシリーズが620件と、2017年度のCシリーズの1件との合計は、923件になりまました。

 今回の11件には、新たな機能性成分はありませんでした。先々週と先週のメールにて紹介した「ラフマ」を機能性関与成分とする機能性表示食品の届け出受理が、さらに2件公表されました。そのうちの1件は、この関与成分を事業化している、常磐植物化学研究所(千葉県佐倉市、立崎仁社長)が自ら届け出ましたサプリメント「ベネトロン25」(届出番号:B615、届出日:2017年3月30日)です。同社の機能性素材で、機能性表示食品の届け出の実績があるものは、イチョウ葉、ブルーベリーに続いて、ラフマが3つ目とのことです。

 Cシリーズの第一弾「C1」は、佐藤園の「こんにゃくチップス ごぼう風味」になりました。先週に続き、佐藤園の話題ですね。

(2017.05.19)【機能性食品 Vol.287】
大正製薬と佐藤園のトクホ商品の関与成分量不足と食物繊維分析法の進歩
血圧高め対策のトクホ関与成分のラフマは機能性表示食品で睡眠対策
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/mag/foodmail/17/05/19/00092/

 今回の佐藤園の商品の機能性関与成分は、「中性脂肪高め対策」の「モノグルコシルヘスペリジン」です。機能性関与成分にモノグルコシルヘスペリジンを含む届け出は、今回が16件目です。

 ただし、16件のうち2件は、機能性関与成分が複数の商品です。この発売は2017年夏以降のようです。

(2017.03.22)
キリン、オルニチンの機能性表示“快眠サポート”を届け出
「キリン サプリ」シリーズ飲料で夏以降登場
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/03/21/02478/

 一方、特定保健用食品(トクホ)では、サントリー食品インターナショナルが体脂肪対策のトクホ「サントリー 特茶 ジャスミン」を2017年6月6日から発売するという発表がありました。特茶トクホの発売は、「伊右衛門 特茶」「特茶カフェインゼロ」に次いで、3品目のようです。伊右衛門 特茶は、発売から3年連続でトクホ飲料No.1という、インテージSRIの販売金額情報を、サントリーはニュースリリースに記載しています。

 サントリーはトクホの表示許可を27品目取得していて、このうち実際に販売するのは、今回のジャスミンを含め、12品目のようです。

 さて、次は、学会取材の報告です。まずは技術革新が目覚ましいDNAシーケンサーの話題から。

 一昨日(2017年5月24日)まで3日間、仙台で開かれていた「NGS現場の会 第5回研究会」には、868人が参加したとのことです。大会長をおつとめになられた東北大学東北メディカル・メガバンク機構の医療情報ICT部門准教授の荻島創一さんに参加者数を昨日、うかがいました。

 当方が参加したのは残念ながら2日目(5月23日)のみだけでしたが、楽しい会をありがとうございました。

(2017.05.25)【GreenInnovation Vol.332】
「NGS現場の会」で仙台に900人、つくば市で新植物育種技術(NPBT)の野外試験相次ぎ始まる
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/mag/greenmail/17/05/24/00047/

 2016年12月に山口で開催された「ゲノム弁当」の話を、山口情報芸術センターのインターラボR&D/照明デザイナーの高原文江さんに、展示ブースでうかがいました。

 ゲノム弁当とは、ゲノムが解読された生物だけを食材に用いた弁当のことです。食べ物の原料となる食材は、ほぼ全てが生物です。例外は、海水から作られる食塩ぐらいですかね。もっとも、精製度を低めに抑えたいわゆる天然塩を分析すると、生物の痕跡のDNAなどがよく見つかるようではありますが。

 今週月曜日(5月22日)は、都内で開かれた日本エピジェネティクス研究会の第11回年会を取材しました。

http://square.umin.ac.jp/jse2017/

 先週金曜日(5月19日)から3日間は、沖縄で開催された第71回日本栄養・食糧学会大会を取材しました。

(2017.05.19)
栄養・食糧学会が沖縄で開幕、5月19日午後は70周年記念特別講演
技術賞は花王・北大の茶カテキンと明治のR-1ヨーグルト
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/05/19/02718/

(2017.05.22)
栄養・食糧学会の学生優秀発表賞、10題のうち九大3題、北大2題
第71回大会に1900人が参加、2018年は5月に岡山で開催
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/05/22/02727/

 土曜日のシンポジウム「沖縄発機能性食品素材のポテンシャル」では、沖縄の魅力ある健康機能性素材が相次ぎ登場しました。

 沖縄の素材を用いた機能性表示食品の機能性関与成分は「宮古ビデンス・ピローサ由来カフェー酸」が第1号です。「目や鼻の不快感を軽減する機能があることが報告されている」旨の機能性表示の商品が3件、届け出受理されています。いずれもサプリメントのされていますが、うち1つは飲料です。

うるばな宮古「宮古BP」(B37、2016年5月18日)
ミック「ビデンスタブレットEX」(B234、2016年10月6日)
うるばな宮古「宮古BPドリンク」(B263、2016年10月21日)

 この素材については、武蔵野免疫研究所/うるばな宮古の研究開発部研究開発担当部長の仲間真司さん(医学博士)が、「沖縄発の機能性表示食品原料『宮古ビデンス・ピローザ』のこれまでの研究報告」と題した講演で、届け出が受理されるまでの経緯などを紹介しました。品質管理のための取り組みに驚きました。

 このシンポジウムの他の講演者と講演タイトルは次のとおりです。

沖縄リサーチセンター代表取締役社長の禹済泰さん(農学・医学博士)
「シークヮーサーからノビレチンの高純度粉末製法と多様な生理機能」、

琉球大学熱帯生物圏研究センター遺伝資源応用学分野ポスドク研究員の稲福征志さん(博士(学術))
「沖縄県与那国町産ボタンボウフウ(長命草)の抗メタボリックシンドーム作用とその寄与成分」

イムノクエスト代表取締役の江口直美さん(農学博士)
「沖縄伝統野菜クヮンソウの抽出物ヒプカリスの睡眠改善メカニズムとその応用」

 江口さんのお名前が登場の記事は、日経バイオテクONLINEでは、次の2本を掲載しています。ぜひご覧ください。このうち7年前の睡眠改善の記事は、フリーランスの松岡真理さんがまとめました。

(2010.04.06)
沖縄伝統野菜クヮンソウに睡眠改善作用、琉球大やOBIなどとの産学官連携で沖縄ベンチャー2社が商品開発を競う
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/0089/

(2000.09.06)
大阪バイオサイエンス、ノンレム睡眠の異常マウスを遺伝子操作で作製、世界初
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/0001/3207/

 原則毎週金曜日に配信している日経バイオテク機能性食品メールに掲載している記者によるコラムを掲載します。

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