【機能性食品 Vol.281】

順天堂大の寄付講座を森永乳業が開設、ヤクルトは継続

森永製菓がビフィズス菌BB536のチョコで機能性表示を3件届け出
(2017.03.31 09:00)
河田孝雄
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ヤクルトのシロタ株
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 こんにちは。原則として毎週金曜日に「日経バイオテク/機能性食品メール」をお届けしております日経バイオテクの河田孝雄です。

 まずは機能性表示食品のアップデイトから。この1週間では、2017年3月27日(月)と3月30日(木)に更新されまして、2016年度のBシリーズは511件になりました。初年度の2015年度の302件との合計は813件になったかと思います。

 この1週間で増えた7件のうちから今回紹介するのは、「ビフィズス菌BB536」を機能性関与成分とする森永製菓の届け出3件です。BB536を機能性関与成分とする菓子は、これが初めてです。

 BB536を機能性関与成分とする機能性表示食品は、今回の3件との合計で9件になりました。これまでの6件は、森永乳業3件、ファンケル2件、健康コーポレーション1件でした。

(2016.10.28)
【機能性食品 Vol.260】
Dupont社ビフィズス菌の機能性表示研究レビューはミヤコ化学、甘草のゲノム解読
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/mag/foodmail/16/10/28/00051/?n_cid=nbpbto_mled_fd

 今回は、いろいろ話題のプロバイオティクス配合のチョコで3件の届け出をしたことが特に興味深いです。「ビフィズス菌BB536には、腸内環境を良好にし、腸の調子を整える機能が報告されている」旨を表示します。

森永製菓「ビフィズス菌チョコレート」(届出番号:B506、届出日:2017年2月2日)

森永製菓「ビフィズス菌ビスケットクランチチョコ」(B507、2017年2月2日)

森永製菓「ビフィズス菌ビスケットボールチョコ」(B508、2017年2月2日)

 機能性表示食品としての販売開始予定日は、3件とも4月5日と記載されています。

 このうち、ビフィズス菌チョコレートは、「カカオ分70%のチョコレートに生きたビフィズス菌100億個を配合」した商品を2016年10月4日に発売しました。また、ビスケットクランチチョコは3月21日に発売したばかりです。

 昨日(3月30日)、森永製菓と森永乳業は、経営統合に向けた検討を終了すると発表しましたが、事業における協業は、機能性表示食品の制度活用でも進んでいるわけです。

 森永製菓の機能性表示食品の届け出はこれで5件になりました。

 これまでの2件は、「血圧が高めな方の健康な血圧をサポートすることが報告されている」カカオフラバノールを機能性関与成分とする「カカオフラバノールスティック」(A70、2015年7月9日)と、「ハウスダストやほこりなどによる目や鼻の不快感を軽減することが報告されている」メチル化カテキン(エピガロカテキン-3-O-(3-O-メチル)ガレート)を機能性関与成分とする「天使の健康 べにふうき緑茶ティーバッグ」(B145、2016年8月8日)の2件でした。

 今回の機能性表示食品メールのもう1つの話題は、腸内フローラ/プロバイオティクスの寄付講座です。

※日経バイオテクONLINE記事

(2017.03.30)
森永乳業、順天堂大に腸内フローラの寄付講座を設置
大草敏史特任教授と佐藤信紘特任教授が担当
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/03/29/02517/?n_cid=nbpbto_mled_fd

(2005.03.23)
順天堂大、“菌で菌を制する”プロバイオティクス研究(ヤクルト)講座を4月開設
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2002/9339/?n_cid=nbpbto_mled_fd

 森永乳業が2017年4月から、順天堂大学大学院医学研究科に「腸内フローラ研究講座」を寄付講座として設置します。

 順天堂大の初の寄付講座は、ヤクルト本社が2005年4月に設置した「プロバイオティクス研究(ヤクルト)」です。最初の4年間では、寄付金額を1億4000万円と公表していました。ヤクルト本社は、2017年4月以降もこの寄付講座を継続する意向です。

 これまで各4年の開設期間を2回更新して3期継続してきました。合計12年の設置期間が今日(2017年3月31日)にて終了します。明日(2017年4月1日)から2017年度が始まりますね。

 2015年10月には、順天堂大プロバイオティクス研究講座の山城雄一郎特任教授や王崇新非常勤助教らとの共同研究の成果を、ヤクルト本社はAnnals of Nutrition & Metabolism誌にて発表しました。腸内フローラ自動解析システム「YIF-SCAN」を用いて、健常な小児の腸内に有害菌や日和見感染菌が一定の割合で存在することや、L.casei シロタ株を含有するプロバイオティクス飲料を6カ月継続摂取すると、健常な小児(学齢前および学齢期)の腸内フローラや腸内環境を改善することを見いだした、という論文です。

 ヤクルト本社は、2017年度から宇宙航空研究開発機構(JAXA)とは、国際宇宙ステーション(ISS)に長期滞在する宇宙飛行士がプロバイオティクスを継続摂取して、宇宙環境での免疫機能や腸内環境に及ぼす効果を科学的に検証する宇宙実験を開始します。

 両者は2014年度から、閉鎖微小重力環境下におけるプロバイオティクス継続摂取の共同研究に取り組んでいます。2014年度から2015年度にかけて地上研究を行い、2016年度には長期常温保管可能なカプセルのISS搭載影響評価実験により、地上の常温保管と同程度の生菌数を維持できることを、シロタ株について確認しました。

 原則毎週金曜日に配信している日経バイオテク機能性食品メールに掲載している記者によるコラムを掲載します。

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