【機能性食品 Vol.278】

弘前のサケ鼻軟骨プロテオグリカンが肌潤いと膝関節保護の機能性表示食品に

届出企業の設立時社名は全日本敏感肌改善研究所、一丸ファルコスの子会社
(2017.03.10 08:00)
河田孝雄
青森チーム(2010年7月撮影)
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 こんにちは。原則として毎週金曜日に「日経バイオテク/機能性食品メール」をお届けしております日経バイオテクの河田孝雄です。

 まずは特定保健用食品(トクホ)のアップデイトから。2017年3月9日に10品目が許可になり、累計は1127品目(許可1126+承認1)になりました。10品目のうち7品目は、「茶カテキン」を関与成分とする花王のヘルシア飲料シリーズです。

 次いで、機能性表示食品のアップデイトです。2017年3月3日(金)と3月9日(木)に追加がありまして、2016年度のBシリーズは458件になりました。初年度の2015年度の302件との合計では、760件になりました。

 この中で注目は、弘前大学など青森県で開発されたサケ鼻軟骨プロテオグリカンを機能性関与成分とする機能性表示食品です。3件の届け出が受理されて、このうち1件は、1日量5mgにて肌潤いサポート、2件は1日量10mgにて関節軟骨の保護、です。魅力的な素材ですよね。

サプリメント「リプロール」(届出番号:B450、届出日:2017年1月18日)肌潤いサポート

サプリメント「プロテオールS」(B452、2017年1月18日)関節軟骨の保護

サプリメント「プロテオールG」(B455、2017年1月19日)関節軟骨の保護

 今回の届け出を行ったのは、岐阜県の瑞浪市(みずなみし)に本社があるアストリムという企業です。健康補助食品の企画・開発から製造加工、完成までを一貫して行っているとのことです。

 ウェブサイトの沿革によると、最初は1994年10月に全日本敏感肌改善研究所として都内に設立されました。岐阜県に本社が移転したのは2010年5月ですね。一丸ファルコスのグループ企業です。

 アストリムは、2011年から、機能性関与成分のサケ鼻軟骨由来プロテオグリカンと同一の成分を含む1日10mgの錠剤の食品「プロコモ」を製造・販売し、2011年から2016年8月までで累計約44万個以上製造したとのことです。

(2014.10.22)
JSTイノベーションコーディネータ大賞に弘前大の工藤重光氏、サケ鼻プロテオグリカンで産業集積
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20141022/179711/?n_cid=nbpbto_mled_fd

(2013.07.12)
青森県のプロテオグリカン、文科省地域イノベーション戦略支援で累計最大15億円へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20130712/169579/?n_cid=nbpbto_mled_fd

(2010.07.23)
サケ鼻軟骨プロテオグリカンは軟骨の石灰化を抑制して軟骨を維持、一丸ファルコスが骨代謝学会で発表
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/2586/?n_cid=nbpbto_mled_fd/?n_cid=nbpbto_mled_fd

(2010.07.08)
津軽(弘前)エリアのクラスターが文科省補助金でプロテオグリカンの事業化加速、中核は弘前大学から青森県機関に
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/oc/2007/2343/?n_cid=nbpbto_mled_fd/?n_cid=nbpbto_mled_fd

 実はこのプロテオグリカン、機能性表示食品の届け出は、ファンケルが「腰ラックス」で実績があるのですが、複合成分でした。単一成分での届け出は今回が初めてです。
(2016.03.08)
ファンケルが腰の不快感を軽減する「腰ラックス」
一丸ファルコスがプロテオグリカンを定量
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/03/08/00346/?n_cid=nbpbto_mled_fd

 機能性関与成分のサケ鼻軟骨由来プロテオグリカンを含む原材料であるプロテオグリカン含有サケ鼻軟骨抽出物は、サケの鼻軟骨から酢酸溶液(食酢と同程度)を用いて抽出・製造される素材です。

 基原であるサケの頭部(鼻軟骨)は、氷頭(ひず)と呼ばれ、北海道や東北地方では、食酢(酢酸濃度は4%から5%)と和えた郷土料理「氷頭なます」として古くからの食経験も豊富であると記載しています。

 サケ鼻軟骨由来プロテオグリカンの抽出条件は、氷頭なますの調理方法と類似していることからも、届出食品に含まれる機能性関与成分の変質は考えられにくく、食経験のある成分であると推察しています。

 この氷頭なますには、1枚に30mgから40mgぐらいのプロテオグリカンが含まれているそうです。1食分10枚だと、300mgから400mgにもなります。肌潤い作用や、関節軟骨の保護作用も、かなり期待できそうでは、と思います。

 皆さんは、北海道や東北地方の郷土料理「氷頭(ひず)なます」を味わったことはありますか。すみませんが当方は食べたことは無いかもしれません(記憶にはありません)。

 この他、今週の記事では、ω3の記事もご覧いただきたいです。プロテオグリカンもω3も、健康機能は多岐にわたります。医薬品に比べて奥深さを感じるのは私だけでしょうか。

(2017.03.08)
記憶力と中性脂肪のW機能のω3を佐藤製薬が発売、マルハニチロの原料使用
日本水産の原料使用のW機能ω3も届け出受理
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/03/07/02407/?n_cid=nbpbto_mled_fd

 原則毎週金曜日に配信している日経バイオテク機能性食品メールに掲載している記者によるコラムを掲載します。

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