【機能性食品 Vol.272】

ω3で攻勢の日本水産と守りの持田製薬

ゴマ油トップのかどや製油がトクホに挑戦
(2017.01.27 08:00)
河田孝雄
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 まずは恒例の機能性表示食品の届け出受理公表のアップデイトから。この1週間では、2017年1月25日(水)と1月26日(木)に更新がありまして、新たに12件が公表され、2016年度のBシリーズが339件になりました。制度の初年度である2015年度のAシリーズ302件(総数310件から、撤回の8件を差し引いた件数)と合計すると、641件になりました。機能性関与成分の新規は無いようです。

 また特定保健用食品(トクホ)は、1月23日に6品目の表示が許可になり、総数は1154品目になりました。日本で生産されている商品の表示許可1153品目と、輸入品の表示承認1品目です。今回の6品目は、キリンビバレッジの「キリン メッツ スパ-クリングウォーター」と日本コカ・コーラの「コカ・コーラ プラス」と「スプライト エクストラ」は難消化性デキストリンを関与成分として配合した炭酸飲料、花王の「ヘルシア」2品目は体脂肪対策の茶カテキン炭酸飲料、そして日本水産のフィッシュソーセージ「スタイルワンおさかなソーセージ75g」はカルシウムを関与成分とする骨粗鬆症リスク低減のトクホだ。関与成分の新規は無かったようです。

 さらに特別用途食品の表示許可が4品目、1月26日に発表されました。大塚製薬工場が「ハイネ」シリーズの4品目について、総合栄養食品のカテゴリーで表示許可を取得しました。「ハイネは、食事として摂取すべき栄養素をバランスよく配合した総合栄養食品。疾患等により通常の食事で十分な栄養を摂ることが困難な方に適している」旨を表示します。

 さて、今回の機能性食品メールでは、かどや製油のトクホ申請と、ω3をめぐる日本水産と持田製薬の動向をお届けします。

 1つ目の話題は、セサミンで初のトクホ申請です。ゴマ油トップのかどや製油が、セサミンとセサモリンを関与成分とする体脂肪対策の食品について、トクホ表示許可を申請したことが分かりました。

(2017.01.24)
かどや製油、食用油でトクホ表示許可申請
「セサミン、セサモリン」で体脂肪対策
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/01/23/02183/?n_cid=nbpbto_mled_fd

 セサミンとセサモリンは、ゴマ種子中に多く含まれる脂溶性リグナン類の一種です。

 機能性表示食品制度では、サントリーウエルネスがセサミンを機能性関与成分とするサプリメント「サントリー セサミンEX」の届け出を行っています(届出番号:A246、届出日:2016年3月8日)。機能性表示は「抗酸化力を向上させ、日常的に疲れを感じる方の寝つき、眠りの深さ、寝覚めという体調の改善に役立つ」という旨の内容です。

 2つ目の話題は、魚に豊富なω3であるEPAとDHAです。

 今週火曜日(1月24日)に日本水産の2017年春夏新製品発表会が都内でありました。

 この場で、日本水産は、ω3の機能性表示食品の発売について多数、展示していました。

 今回新たに発表したアイテムは8品で、機能性表示食品の「海から、健康EPAlife」ブランドとしては合計20品になったとのことです。

 日本水産が、機能性表示食品の届け出受理を達成しているのは現時点の公表では、30件。機能性関与成分は30件とも「EPA・DHA」です。強みを持つ素材を徹底して追求しています。

 「中高年の方の加齢に伴い低下する、認知機能の一部である記憶力、注意力、判断力、空間認識力を維持することが報告されている」旨の届け出も実現しました。詳しくは、今月初めの機能性食品メールをご覧ください。

(2017.01.06)【機能性食品 Vol.269】
機能性表示食品の届け出が600件突破、ω3はやっぱり凄い
富士フイルムがアスタキサンチンで「抗酸化」表示
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/mag/foodmail/17/01/05/00068/?n_cid=nbpbto_mled_fd

 一方、日本水産がEPAエチルエステルを供給している医薬品は、持田製薬の「エパデール」が知られています。

 2017年1月25日に都内で開かれた懇親会のあいさつで、持田製薬社長の持田直幸さんは「主力品の高脂血症・閉塞性動脈硬化症治療剤エパデールは、豊富なEBM情報を最大限に活用し、循環器領域での地位を堅持する」とお話しでした。

 エパデールの2017年3月期の第2四半期の売上高実績は106億円で、前年同期134億円に比べ21%減りました。同期の全売上高464億2600万円に占める比率は、22.8%です。かつて全売上高の5割を占めていたのに比べると、全売上高に占めるエパデールの比率は半分になったのですね。

 原則毎週金曜日に配信している日経バイオテク機能性食品メールに掲載している記者によるコラムを掲載します。

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