【機能性食品 Vol.264】

トクホ35品目取り下げで計1253品目に、人工知能と「江戸料理レシピ」

(2016.11.25 08:00)
河田孝雄
甘さスッキリ冷卵羊羹
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 まずは恒例の機能性表示食品の届け出受理の公表のアップデイトです。先週の木曜日(2016年11月17日)のアップデイトで500件を突破しました(509件)。それ以降の追加等は、今週木曜日(11月24日)の時点ではありません。

 その一方で、特定保健用食品(トクホ)は、11月14日に13品目が許可になりました。この13品目の中には、新しい機能性関与成分などは無いのですが、ダイドードリンコ分割準備が11品目を占めます。持株会社体制により、ダイドードリンコがダイドーグループホールディングスへと商号を変更する準備をしていることに伴うものです。

※ダイドードリンコのウェブサイト
http://www.dydo.co.jp/corporate/ir/qa/

 さてこの13品目が追加された結果、現時点のトクホの総数は、許可1252と承認1の合計で1253品目になりました。

 13品目許可の前の最終発表の2016年11月1日時点では、トクホの総数は1275品目でした。1275プラス13マイナス1253で計算される35品目が、取り下げられたと計算できます。

 11月1日の消費者庁の発表では、失効予定(取り下げる予定)が196品目とされていました。35品目は、196品目のうちの17.8%に相当します。

 なお11月1日に発表されたときに以下の記事にて報じましたが、9月27日の時点で販売されていたトクホは366品目でした。このうち359品目は全て、関与成分量が適切に含有されていました。残る7品目の報告は11月末までの予定です。

(2016.11.02 01:30)
トクホの「販売中」比率、東洋新薬19%、ヤクルトG34%、花王33%、味の素G11%
モンデリーズ9%、ロッテ15%、アサヒ36%、伊藤園45%、サントリー44%、明治30%
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/11/02/01798/?n_cid=nbpbto_mled_fd

 さて、今日11月24日が「『和食』の日」ということを皆さんご存知でしたか。2013年12月に「和食;日本人の伝統的な食文化」がユネスコ無形文化遺産に登録されたことを受けて、和食文化国民会議(2015年2月から一般社団法人)が、「和食」の日を登録しました。

 この「和食」の日に、大学共同利用機関法人である情報・システム研究機構(ROIS)の国立情報学研究所(NII)と、大学共同利用機関法人である人間文化研究機構の国文学研究資料館(国文研)が、「江戸料理レシピデータセット」を公開しました。

http://codh.rois.ac.jp/edo-cooking/

 江戸時代後期の天明5年(1785年)に刊行された料理本「万宝料理秘密箱」の中の「卵百珍」に記載されている卵料理全107点のうち、20点を現代語訳にして、さらにそのうちの5点をレシピ化しました。

 この江戸料理レシピデータセットは、11月10日公開の「日本古典籍データセット」、11月17日公開の「日本古典籍字形データセット」に続く、第3弾です。

 クックパッドと一般社団法人日本家政学会食文化研究部会が運営する「クックパッド江戸ご飯」においても、このデータセットを公開しました。クックパッドの「つくれぽ」機能で、公開レシピを基にした現代風のアレンジなどが報告されるようになれば、江戸料理に興味を持つ人々が増えて知識が充実し、江戸時代から続く和食の価値の見直しにもつながるのでは、という期待があります。

 11月24日の共同記者会見では、レシピを公開した料理の調理例として、「江戸時代のスイーツ 甘さスッキリ冷卵羊羹」がお披露目になりました。

 日本が世界に誇る和食を広めるために、おもしろい取り組みでは、と思います。

 特に日本古典籍データセットは、文字情報の検索に関する研究開発に大きく寄与するとしています。文字を画像から抽出して認識するOCR(光学的文字認識)ソフトウェアの研究開発のための学習用データセットとしての利用が想定され、画像処理や自然言語処理、機械学習、人工知能などの分野の研究者もまきこんだ知識の共有が進む、という狙いがあります。

 NIIと国文研は、日本の学術コミュニティーのオープンサイエンスを推進するため、協働して歴史的典籍のオープンデータ化に取り組んでいます。

 これらのオープンデータセットは、ROISが2017年4月に開所する「人文学オープンデータ共同利用センター」(現在は準備室)のサイトで提供されていきます。

 原則毎週金曜日に配信している日経バイオテク機能性食品メールに掲載している記者によるコラムを掲載します。

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