【機能性食品 Vol.263】

機能性表示食品500件超で昭和産業は初、トレハロースとオートファジー

(2016.11.18 11:00)
河田孝雄
特製トレハロース弁当
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 原則として毎週金曜日に「日経バイオテク/機能性食品メール」をお届けしております日経バイオテクの河田孝雄です。

 まずは恒例の機能性表示食品の届け出受理の公表のアップデイトです。

 消費者庁の11月17日アップデイトまでで、2016年度のBシリーズが206件になりました。2015年度のAシリーズ303件(310件から、撤回の7件を除いた件数です)との合計で、509件。ついに500件を突破しました。

 この届け出受理公表に関する記事はこの1週間で、次の2つ記事にまとめました。

(2016.11.16)
昭和産業、初の機能性表示食品は血糖値対策のホットケーキ
「糖の吸収をおだやかにする」大麦βグルカンが関与成分
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/11/16/01882/?n_cid=nbpbto_mled_fd

(2016.11.15)
ポッカサッポロ、レモンクエン酸で「疲労感軽減」の機能性表示
「疲労」対策の機能性表示食品は44件に、全体の1割に迫る
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/11/15/01876/?n_cid=nbpbto_mled_fd

 ここ1週間は学会やシンポジウムなど取材できてまして、昨日(11月17日)午後は、都内で開かれた第20回トレハロースシンポジウムでした。350人が参加したとのことです。主催は林原で、日本応用糖質科学会が後援しました。

 初来日のWashington大学医学部のBrian DeBoschさんは、オートファジーと関連したトレハロースの作用について、近く論文発表になる内容も含めて紹介しました。シンポジウムのプログラムは、大隅良典さんが2016年のノーベル賞を受賞するという発表の前に決まっていたのですが、注目度がさらに高まる発表となりました。

 「微生物酵素によるトレハロース製法の確立と未来への展望」と題した20周年記念講演を行った林原の丸田和彦さん(2016年に研究開発本部チームリーダーから糖質事業本部L’プラザ岡山ラボ課長に着任)も、年内に学術誌に掲載される論文の内容についても少し発表していました。この丸田さんの講演は、トレハロースオリジナル弁当が提供されたランチョンでして、元町SHIMOMURAの下村邦和さんらが料理を説明しました。

 最後に主催者あいさつをした森下治さんは、トレハロース生産工場の増設により「ようやく一般的な稼働率の会社になった」とお話しでした。生産能力が目いっぱいだったのですが、余力をもって供給できるようになったとのことです。長瀬産業の取締役兼執行役員の森下さんは2014年4月に林原の代表取締役(社長補佐)に就任し、次いで2015年4月から林原の社長を務めています。

(2016.09.08)
林原、26億円投じてトレハロース生産能力4万5000tに
9月6日に岡山市で竣工式
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/09/07/01469/?n_cid=nbpbto_mled_fd

 このシンポジウムは、トレハロースを使用した弁当がランチョンから始まり
 トレハロースシンポジウム関連の記事とりまとめ中です。

 昨日木曜日の午前中は、アメリカ大豆輸出協会(USSEC)によるアメリカ大豆アウトルック・コンファレンスにて、大豆のアップデイト情報をうかがいました。南米での供給量が減ってしまっているなどの理由で、大豆の米国への依存度がさらに高まっています。

 日本からは、農林水産省食料産業局食品製造課食品第1班豆類加工品・漬物係長の松川実さんが、「我が国の食品用大豆の受給動向等について」と題した講演を行いました。「豆類」と「漬物」が同じ係というのも興味深いです。

 一昨日は広島大学東広島キャンパスで開催された広島大学公開シンポジウム「遺伝子工学の創出から革新的ゲノム編集へ」を取材しました。主催は広島大学、共催は広島バイオテクノロジー推進協議会、日本ゲノム編集学会、湧永製薬です。

 基調講演をなさった米国City of Hope National Medical Centerの板倉啓壱さんは、遺伝子組換えヒトインスリンを産業化する3グループの激烈な競争で勝った最大の理由として「合成DNAを使ったこと」とお話しでした。ライバルはP4施設が必要で、米国の軍のP4施設には断られ英国でやることになったなどとお話しでした。DNAの合成は6カ月の予定を、3カ月で達成したとのことです。

 この基調講演の座長を担当した湧永製薬の不破亨副会長(広島バイオテクノロジー協議会会長、広島大学特別顧問)は、ヒトインスリン産業化はCity of Hopeに500億円をもたらしたことも紹介なさってました。

 次いで基調講演を行った日本ゲノム編集学会の初代会長を務めている広島大学教授の山本卓さんのご講演では、広島大学と日本ハム、徳島大学がブタのゲノム編集に取り組み始めたことも、うかがいました。

(2016.11.07)日経バイオテク連載
機能性食材研究(第35回)ブタ(豚)
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/082300007/110100003/?n_cid=nbpbto_mled_fd

 先週神戸市で開催された第29回日本動物細胞工学会2016年度国際大会(JAACT2016)でも、明治大学と大阪大学のグループが、ブタのCRISPRゲノム編集の成果を発表していました。

(2016.09.26)
阪大と徳島大、増殖が速い日本オリジナルCHL細胞株を生物工学会で発表
AMEDのMAB組合の成果は11月に神戸で一斉発表へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/09/26/01574/?n_cid=nbpbto_mled_fd

 細胞の培養は、今週月曜日から水曜日まで都内で開催された日本化学会の秋季事業「第6回CSJ化学フェスタ2016」でもセッションに取り上げられまして、マイクロバイオームと合わせて一部取材しました。化学フェスタには、3000人ほどが集まったようです。

 原則毎週金曜日に配信している日経バイオテク機能性食品メールに掲載している記者によるコラムを掲載します。

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