【機能性食品 Vol.253】

農水省の予算概算要求の資料は4.3kg、秋学会でゲノム編集の講演が相次ぐ

(2016.09.09 17:00)
河田孝雄
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  【日経バイオテク/機能性食品メール】
     【2016.9.9 Vol.253】
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 原則として毎週金曜日に「日経バイオテク/機能性食品メール」をお届けしております日経バイオテクの河田孝雄です。

 一昨日まで広島で開催の第1回日本ゲノム編集学会、その前に名古屋で開催の第25回日本バイオイメージング学会の一部を取材しました。

 現在のところ次の3本の記事をまとめてます。ご覧ください。

(2016.09.09)
「ToolGen社のCRISPR特許が韓国で成立」とJS Kim教授
ゲノム編集学会でオフターゲット評価法など基調講演
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/09/09/01486/

(2016.09.07)
「もう一歩でシンギュラリティー、ぜひ日本が貢献を」とゲノム編集学会で徳島大学の野地学長
350部用意した要旨集は開幕数時間後に品切れ
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/09/06/01468/

(2016.09.06)
ゲノム編集学会が記者会見、「ノックインも日本の強み」
委員会にサントリー、賛助会員14社に武田薬品や日本ハム
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/09/06/01461/

 昨日は昼までに、東京・霞ヶ関にある農林水産省で、2017年度予算概算要求の資料を集めてきました。印刷物の重さを量ったら4.3kg。まず最上階の8階まではエレベーターで移動し、それから1階まで順次、階段で移動します。「山登り」ではなく「ビル下り」ですかね。資料を確認する部屋の数は、1フロア当たり50ぐらいあるので、およそ400カ所を見て回り、印刷物が欠品になっている場合には、印刷をお願いします。

 農水省の予算の記事は先週2つ報じました。

(2016.09.01)
農水省の概算要求、知の集積で27億円、重点委託研究で52億円
8月31日15時50分に2017年度予算概算要求の骨子を公表 https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/08/31/01427/

(2016.09.01)
農水省、2017年度から“蚕業革命”による新産業創出へ
52億円要求の重点的委託研究イノベーションで例示
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/08/31/01433/

 農水省と関係が深い内閣府のプロジェクトの記事も1つまとめました。

(2016.09.09)
内閣府SIP次世代農林水産業の新PD着任は10月1日予定
現在は、サブPDの野口伸北大教授がPD代理
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/09/08/01483/

 さて、機能性表示食品の届け出受理の状況についてもアップデイトします。

 ここ1週間(9月8日公表分まで)で6件の追加公表がありまして、2016年度のBシリーズは、115件になりました。2015年度のAシリーズ310件と合計すると、425件になりました。ただし、Aシリーズのうち7件は撤回されているので、実質は418件ですね。

 この中から今週は、富士フイルムの記事をまとめました。

(2016.09.08)
富士フイルム、機能性表示食品の制度を活用して新規素材を商品化
睡眠クロセチンと肌アスタキサンチン、記憶イチョウ葉
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/09/08/01482/

 最後に、秋学会でのゲノム編集の発表・講演について紹介します。(敬称略にて失礼します)

 昨日(9月8日)から11日まで4日間、奈良市の近畿大学農学部で開催されている日本水産学会秋季大会では、今日、関連の発表がたくさんありました。主な演題は次の通り。

15:30 217 ゲノム編集技術の養殖業への応用?メダカからマダイ、トラフグへー
木下政人・岸本謙太(京大院農)・鷲尾洋平(近大水研)・豊田 敦(遺伝研)・吉浦康寿(水産機構瀬水研)・家戸敬太郎(近大水研)

15:42 218 ゲノム編集マダイのF1 作出
鷲尾洋平・大濱光希(近大水研)・岸本謙太(京?院農)・豊田 敦(遺伝研)・吉浦康寿(水産機構瀬水研)・木下政人(京?院農)・家?敬太郎(近大水研)

15:54 219 ゲノム編集マダイの生殖細胞系列の変異
岸本謙太(京大院農)・鷲尾洋平(近大水研)・豊田 敦(遺伝研)・吉浦康寿(水産機構瀬水研)・家戸敬太郎(近大水研)・木下政人(京大院農)

16:06 220 ゲノム編集技術を用いたダブルマッスルトラフグの作出
吉浦康寿(水産機構瀬水研)・岸本謙太(京大院農)・鷲尾洋平・家戸敬太郎(近大水研)・上野智弘(京大医)・木下政人(京大院農)

16:18 221 ゲノム編集による海水養殖魚の品種改良とその産業化に向けた課題
家戸敬太郎・鷲尾洋平(近大水研)・安齋 賢・豊田 敦(遺伝研)・吉浦康寿・黒柳美和・片山貴士・今井 正(水産機構瀬水研)・岸本謙太・村上 悠・木下政人(京大院農)

 上記の5演題全ての共著者である京都大学農学部の木下政人さんは、今週月曜日夜のNHK番組の「ゲノム編集」ニュースにも登場なさいました。広島のゲノム編集学会での講演をうかがいまして、記事とりまとめ進めてます。

 8月下旬の日本食品科学工学会における公開シンポジウムも、ゲノム編集が主なテーマでした。

(2016.08.12)
食品科学工学会、8月末の公開シンポで「ゲノム編集」
農研機構と阪大、名大が講演
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/08/12/01331/

 先週土曜日(9月3日)には、長野県上田市で開かれた第34回日本植物細胞分子細胞学会で学会本部企画シンポジウム1「ゲノム編集技術を植物バイオ研究/育種にどのように適用させるか」が開催されました。

(2016.09.02)
【機能性食品 Vol.252】
植物細胞分子生物学会が上田市で開幕、伊藤園がガレート型カテキンで機能性表示
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/mag/foodmail/16/09/02/00038/

 9月18日には、沖縄で開催される日本植物学会第80回大会にて、理事会主催シンポジウム「ゲノム編集~現状と未来」が開催されます。9月16日から19日まで開催の同学会には1000人もの方が参加予定とうかがいました。

3aSC01)ゲノム編集の基本原理と限りない可能性
山本卓(広島大学大学院理学研究科数理分子生命理学専攻)

3aSC02)PPRモチーフを利用したDNA/RNA操作技術の開発
中村崇裕(九大・農)

3aSC03)トマトにおけるゲノム編集技術の適用と育種素材開発
三浦謙治1, 山本剛史1, 嘉祥寺谷祥子1, 高山真理子1, 西田敬二2, 近藤昭彦2, 有泉亨1,江面浩1 (1筑波大学生命環境系, 2神戸大学大学院科学技術イノベーション研究科)

3aSC04)ゲノム編集技術を用いたナス科作物の代謝改変ならびに育種素材開発に向けて
村中俊哉(阪大院・工・生命先端)

3aSC05)新しい育種技術(NPBT)で改変された生物の規制に関する国際的動向と日本の規制の考え方
田部井豊(農研機構)

3aSC06)ゲノム編集による作物育種と消費者受容性
石井哲也(北海道大学安全衛生本部)

 9月24日午後には、鳥取大学で開かれる日本育種学会第130回講演会で「農水産物のゲノム編集技術の今・未来」と題する第58回シンポジウムが開かれます。内閣府SIPの共催です。

1)SIP新たな育種で進めるゲノム編集技術の開発動向
廣瀬 咲子(農研機構 生物機能利用)

2)イネにおけるゲノム編集技術を用いた収量性向上と社会実装へのこころみ
小松 晃1, 近藤始彦2, 安東邦男1(1. 農研機構、2. 名古屋大院 生命農学)

3)ゲノム編集で理想のトマトをデザインする
江面 浩, 有泉 亨, 三浦謙治(筑波大 生命環境)

4)四倍体であり栄養繁殖するジャガイモへのゲノム編集技術の適用
村中俊哉 (大阪大院 工学)

5)ゲノム編集技術による養殖適性の高いクロマグロ作出の試み
玄 浩一郎 (水産研究・教育機構 西海区水研)

6)ゲノム編集作物の社会受容に向けての情報発信と規制の動向
大澤 良 (筑波大 生命環境)

 原則毎週金曜日に配信している日経バイオテク機能性食品メールに掲載している記者によるコラムを掲載します。

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