【機能性食品 Vol.250】

機能性表示食品の届け出は日本水産が21件に、福島のヒラメ試験操業が9月開始

(2016.08.19 16:00)
河田孝雄
画像のクリックで拡大表示

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
  【日経バイオテク/機能性食品メール】
     【2016.8.19 Vol.250】
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

 原則として毎週金曜日に「日経バイオテク/機能性食品メール」をお届けしております日経バイオテクの河田孝雄です。8月5日配信以来、2週間ぶりでお目にかかります。

 昨日は、福島県が都内で開催した「平成28年チャレンジふくしま農林水産物販売力強化事業『ふくしまプライド。』漁業復興メディアセミナー」を取材しました。

 タイトルは「試験操業5年目、目指せ“常磐もの”復活!」です。

 福島県沖の海は、親潮と黒潮が出会い豊かな漁場を形成しています。この豊穣の海で育まれた海産物は“常磐(じょうばん)もの”と呼ばれ、市場で高い評価されています。2011年3月の震災前は、約200種が水揚げされ、年間の水揚げ数量は2万tでした。

 震災から5年経過して、水揚げ数量は少しずつ増えてきましたが、まだ2015年は6000tです(試験操業分は含まず)。

 いわき地方では新・小名浜魚市場が2015年3月26日に竣工し、相馬双葉地方では2016年2月18日に相馬市磯部水産加工施設が竣工し、9月18日に相馬原釜地方卸売市場の落成式が予定されています。

 このように漁業関連施設の復興が進む中で、懸案となっているのは、放射性物質対策の関連です。福島県沿岸での操業は自粛しており、一部の魚種を対象とした「試験操業」が行われています。

 試験操業の対象海域は、福島第一原発から半径20km県内を除く福島県沖全域に広がりましたが、試験操業の対象種は、2012年6月当初土岐の3種から徐々に増えて73種まで増えましたが、2016年8月1日現在で21種の魚介類に「出荷制限等指示」が出ていまして、この21種の解除が進むことが期待されています。

 この6月9日には、常盤もののシンボル的存在であるヒラメの出荷制限等指示が解除されました。9月から試験操業が始まります。

 福島県では、93年を「資源管理元年」として、「ヒラメ30cm未満 獲らない・売らない・食べない」運動を開始しました。96年からはヒラメ稚魚100万尾放流事業を実施し、ヒラメ稚魚を県内の各浜に放流してきました。

 放流するための稚魚を生産する施設は、震災の影響を受けたため、現在は、新潟県の施設を借りて小規模でヒラメ稚魚の放流を行っています。福島県で間もなく着工し、2018年4月にグランドオープンする生産施設で、ヒラメ稚魚の放流を本格再開します。

 福島県産ヒラメは、2010年2月25日、福島県ブランド認証制度による認証を受けました。07年3月の日本酒の認証をはじめとして現在、9品目39商品が認証されている中で、水産物はヒラメが唯一です。この認証事業の担当部署は、福島県県産品振興戦略課です。

 また、ヒラメは、2010年6月設立のふくしまイレブン販売促進協議会が選んだ「ふくしまイレブン」にも選ばれています。ヒラメは、11品目のうち唯一の水産物です。こちらの担当部署は、福島県農林水産部農産物流通課です。

 試験操業で獲った魚介類は、漁業者から漁協(相馬双葉漁業協同組合、いわき市漁業協同組合)に全て販売委託され、組合(相馬原釜魚市場買受人共同組合、いわき仲買組合)が一括販売しています。

 試験操業の対象種は、漁業者と福島県が実施している魚介類のモニタリング検査結果において、国の食品安全基準値である100Bq/kgを安定して大きく下回っている魚種の中から選定しています。ここではごくかいつまんでしか説明しませんが、漁協は自主基準で、国の基準より2倍厳しい数値を設定していることも明記しておきます。

 安全性確保の取組みは続きますが、本格操業が早く開始できることを願っています。

 さて、機能性表示食品の届け出受理の状況についてもアップデイトします。

 ここ2週間で22件の公表がありまして、2016年度のBシリーズは、86件になりました。2015年度のAシリーズは310件と合計すると、396件になりました。ただし、Aシリーズのうち7件は撤回されているので、実質は389件ですね。

 8月15日(水)公表分で、日本水産の届け出が12件増えました。これで同社の機能性表示食品の届け出数は21件になりました。

 日本水産の機能性表示食品への取組みについては、同社が8月3日にウェブサイトで公開した「ニッスイ GLOBAL No.84」に詳しい内容が掲載されています。ぜひご覧ください。

http://www.nissui.co.jp/news/20160803.html

 日経バイオテクONLINEにおける機能性表示食品の関連記事は、ここ2週間で、サントリー、資生堂、日本製粉の動向をまとめました。こちらもぜひご覧ください。

[2016-8-12]
サントリー、機能性表示食品第2弾「移動時のひざ関節の悩み改善」の研究レビュー根拠は製品論文1報
第1弾「セサミンEX」は機能性表示への切り替え未実施
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/08/12/01332/

[2016-8-10]
資生堂、蒟蒻セラミドの機能性表示サプリ「飲む肌ケア」を9月発売
乾燥肌対策トクホ「素肌ウォーター」の発売は未定
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/08/09/01324/

[2016-8-10]
日本製粉、αリノレン酸が豊富なアマニ油の健康食品を8月22日発売
上位品は小さじ1杯で血圧、2杯でコレステロールの機能性相当量超
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/08/09/01326/

 日経バイオテク連載の「機能性食材研究」の第32回では、ニガウリ(ゴーヤ)をとりあげました。サントリーの動向も記載しています。

[2016-8-8]
日経バイオテク8月8日号「機能性食材研究」(第32回)、ニガウリ(ゴーヤ)
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/report/series/16/08/04/00156/

 原則毎週金曜日に配信している日経バイオテク機能性食品メールに掲載している記者によるコラムを掲載します。

PR・告知製品・サービス一覧人材・セミナー・学会一覧