【機能性食品 Vol.247】

機能性表示食品、日本製粉の1件目とサントリーの2件目の共通点

(2016.07.22 13:00)
河田孝雄
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  【日経バイオテク/機能性食品メール】
     【2016.7.22 Vol.247】
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 原則として毎週金曜日に「日経バイオテク/機能性食品メール」をお届けしております日経バイオテクの河田孝雄です。先月(2016年6月)から、配信時間を原則、金曜日の午前中とさせていただいております。

 まずは恒例の機能性表示食品の届け出公開情報から。この1週間では、2016年7月15日(金)に1件、7月19日(火)に7件、届け出情報が追加公表されました。これで、機能性表示食品の届け出は合計353件になりました。2015年度のAシリーズが310件、2016年度のBシリーズが43件です。ただし、Aシリーズの310件には撤回6件が含まれます。

 7月15日に公表されたのは、サントリーウエルネスのサプリメント「サントリー グルコサミン&コンドロイチン」(届出番号:B36、届出日:2016年5月17日)でした。機能性関与成分名は「グルコサミン塩酸塩、コンドロイチン硫酸、ケルセチン配糖体」の3成分。「この3成分の組み合わせには、移動時のひざ関節の悩みを改善することが報告されている」旨の機能性表示を行います。

 サントリーはこの商品を14年以上販売し、2470万本以上を出荷しています。販売開始予定日は「2016年8月1日」と届け出資料には記載されていますが、機能性表示食品の表示に切り替えるのがいつかについては、未定とのことです。

 サントリーの機能性表示食品の1件目は、消費者庁が2016年3月16日に発表した「セサミンEX」(A246、2016年3月8日)でした。「セサミンを含み、抗酸化力を向上させ、日常的に疲れを感じる方の寝つき、眠りの深さ、寝覚めという体調の改善に役立つ」旨の機能性表示の届け出を行いました。

[2016-3-18]
サントリーの「セサミンEX」が“抗酸化力向上”の機能性表示食品に
機能性根拠論文の共著者は杏林大の林潤一名誉教授
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/03/18/00395/

 販売開始予定日は「2016年6月1日」という記載がありますが、機能性表示食品の表示に切り替えた商品はまだ登場していません。20年以上にわたり販売し、出荷数量は4600万本を超えたサントリーウエルネスの主力商品で、多くの健康機能を消費者に訴求してきました。

 機能性表示食品の表示に切り替えることをマーケティング上、得策かどうかの判断が難しいようです。

 さて、グルコサミン&コンドロイチンの機能性表示食品の表示届出では、サントリーは文献の研究レビューを行い。結果的にサントリーウエルネス健康科学研究所などの研究グループが2015年に発表した論文1報のみに絞り込みました。

 研究レビューを行い、絞り込んだ結果、自社グループの論文1件のみを根拠に表示をするのは、消費者庁が7月19日に発表した日本製粉の機能性表示食品の第1号「アマニオイル」(B40、2016年5月18日)と同じです。

[2016-7-20]
日本製粉が初の機能性表示食品、コレステロール下げるαリノレン酸「アマニオイル」
アマニ油の機能性表示で先行する日清製油とキユーピーは血圧高め対策
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/07/19/01170/

 2016年度のBシリーズからは、個別の製品の健康機能をヒト介入試験で確認する、というタイプのエビデンス検証のハードルが高くなりました。2015年度のAシリーズであれば、「○○は△△を含むので、□□という機能を持つ」と表示できたのですが、2016年度のBシリーズでは、「○○は△△を含む。△△には□□という機能が報告されている」という表示になっていますね。

[2015-12-25]
【機能性食品 Vol.219】、機能性表示食品171に、トクホ通知改正で倫理指針は疫学研究から医学系研究へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/mag/15/100900002/123100011/

 この1週間では特定保健用食品(トクホ)の表示許可などでも追加がありました。7月15日に17品目が許可されまして、トクホ総数は1268品目(許可1267+承認1)になったかと思います(今回の消費者庁公表データベースでは確認できません)。

 17品目のうち9品目は花王の「ヘルシア」。消費者庁が2016年7月20日に消費者委員会に諮問した4件のうち3件は、「茶カテキン」を関与成分とする花王の品目です。そのうち1件は、粉末清涼飲料です。茶カテキンを関与成分とする花王の粉末清涼飲料トクホはこれが初めてです。クロロゲン酸を関与成分とする「ヘルシア」ブランドの粉末清涼飲料は花王が既にトクホ表示許可を取得していますが、クロロゲン酸のヘルシアはコーヒーです。

[2016-7-13]
トクホ茶競争は次ステージへ、花王は「ヘルシア緑茶a」を7月14日発売
サントリーは「特茶カフェインゼロ」を8月2日発売
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/07/13/01124/

 原則毎週金曜日に配信している日経バイオテク機能性食品メールに掲載している記者によるコラムを掲載します。

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