【機能性食品 Vol.239】

ダノンがBE80で渾身の機能性表示、第5回機能性成分検討会でイチョウ葉が話題に

(2016.05.27 18:30)
河田孝雄
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 【日経バイオテク/機能性食品メール】 
    【2016.5.27 Vol.239】
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 原則として毎週金曜日に「日経バイオテク/機能性食品メール」をお届けしております日経バイオテクの河田孝雄です。

 まずは恒例の機能性表示食品の届け出公開情報から。昨日(2016年5月26日)夕方以降に、新規で2件の公表がありまして、これで合計310件になりました。撤回が6件ありますので、有効な届け出は差し引き304件です。

[2016-5-27]
カルピスのアミール2件撤回で機能性表示食品の撤回は計6件に
森下仁丹、八幡物産、甲陽ケミカル、インマイライフに続く
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/05/27/00807/

 新規公表の2件(届出番号はA309とA310です)は、いずれも興味津々の案件です。

 A309(届出日:2016年3月29日)は、ダノンジャパンのヨーグルド「ダノンビオ プレーン・加糖」です。「おなかの不快感をやわらげる」という機能表示を2016年7月30日から開始する予定です。

 フランスDanone社は、日本の特定保健用食品(トクホ)制度を利用したヘルスクレーム(健康強調表示)を一時検討していましたが、結局、トクホ表示は選ばずにマーケティングしてきました。2015年4月から始まった機能性表示食品の制度を利用することが、今回の届け出で分かりました。

 全体で106ページの届出資料から、特におもしろい部分をいくつか紹介します。

 研究レビューワーで管理をはじめ中核的な役割を担った方は、津谷喜一郎さん。記事などで何度も紹介している方ですが、構造抄録などに関する日本の第一人者といえるのではないでしょうか。2015年4月から東京大学大学院薬学系研究科客員教授と記載されています。

 ダノンビオは日本では02年から市販され、13年間で43万t出荷されました。世界では28年間市販されています。販売国数は70以上で、2013年には133万9000tが世界中で販売されたとのことです。

 システマティックレビューで採用された介入試験は5件。フランスでの試験が2件、ドイツが1件、英国が1件、日本の1件です。18歳以上の被験者を採用することは適切である理由として、「日本およびインドネシア、スコットランドなどの国では、成人の法的定義の下限年齢は20歳であるが、ヒト消化器および他の器官を生理学的、生物学的にみると18歳ですでに成熟しており、世界の多数の国では18歳以上を成人としている。そのため、科学的および生理学的には18歳以上を採用することは適当である」

 一方、A310(3月31日)は、ファンケルのサプリメント「カロリミット」です。同社のサプリメントの主力商品です。「糖、脂肪が多い食事をとりがちな方に適している」旨の機能性表示を5月31日から開始する予定です。

 こちらの届出書類の総ページ数は78ページ。ダノンの106ページとそれほど違いはありませんが、内訳の違いがおもしろい。一般向け情報は、ファンケルが5ページ、ダノンが4ページと同等ですが、基本情報はファンケルが8ページ、ダノンが22ページ、機能性はファンケルが23ページ、ダノンが70ページ、安全性がファンケルが42ページ、ダノンが10ページです。

 ファンケルもダノンも、今回の機能性表示食品の届け出に関するプレスリリースは出していません。

 もう1つの話題は、昨日(5月26日)に霞ヶ関で開催された「第5回機能性表示食品制度における機能性関与成分の取扱い等に関する検討会」です。イチョウ葉と甘草が話題になっていました。イチョウ葉の機能性表示食品は、大塚製薬やアサヒグループホールディングスが販売しています。

[2016-5-27]
機能性エビデンスのセカンドオピニオン、新規事業で60件を計画
消費者庁が国立栄研に委託、初年度予算1200万円
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/05/27/00809/

 アサヒが販売しているイチョウ葉は、ドイツSchwabe社の製品です。10数年前のことですが、ドイツでSchwabe社を取材する機会に恵まれました。厳密な品質管理をしていることに驚きました。ドイツなどで医薬品として利用されているイチョウ葉エキスは、アセトンのような溶剤で抽出したものですが、日本では認められていないため、日本向けにはエタノールで抽出していて、日本向けにたいへんな手間をかけているものだと驚きました。

 当時は、山之内製薬(現、アステラス製薬)が日本でSchwabe社製のイチョウ葉エキスを販売していました。

[2015-10-6]
機能性表示食品の101件目は大塚製薬のイチョウ葉
、 「記憶の精度を高める」旨を表示へ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20151006/187813/

 ファンケルの新研究所の記事もご覧ください。

[2016-5-27]
ファンケル、15億円投じた総合研究所第二研究所が竣工
イノベーション研究所として基礎研究を集約
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/16/05/27/00808/

 原則毎週金曜日に配信している日経バイオテク機能性食品メールに掲載している記者によるコラムを掲載します。

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