【日経バイオテクONLINE Vol.3102】

競争力あるバイオ産業の育成に期待

(2019.02.15 11:00)
橋本宗明

 皆様こんにちは。日経バイオテク編集長の橋本宗明です。

 政府の統合イノベーション戦略推進会議は今週、バイオ戦略有識者会議の初会合を開催しました。

バイオ戦略練り直しへ、5つの柱で検討
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/19/02/13/05271/

 政府は昨年、2008年以来となるバイオ戦略の策定を目指し、バイオ戦略ワーキンググループを設置して検討を開始しましたが、6月に中間とりまとめを策定するにとどめ、2019年にあらためて戦略を策定し直すことにしました。そのバイオ戦略策定のためにあらためて設置されたのが有識者会議です。

 今年6月にまとめる予定のバイオ戦略がどのような内容になるのかは、有識者会議でのこれからの議論を期待したいですが、医薬品や医療、健康分野から食料、素材、環境分野まで、バイオテクノロジーを活用した事業創出の機会は様々なところに芽吹いています。ただ、その全てをまんべんなく育てようとしても、産業化のスピードは上がらず、国際競争の中で埋没していく可能性があります。とにかく様々な国が「バイオエコノミー」という言葉を掲げて産業育成に乗り出している中で、日本固有の技術に加えて、環境や文化的背景も考慮しながら、どの分野であれば将来的に日本の産業が競争力を保てるのかをきっちりと見定めることが極めて重要に思います。

 国のプロジェクトは、ともすると海外の取り組みの後追いであったり、総花的な内容になりがちですが、人口減少時代に突入した日本で新しい産業を創出していくには選択と集中が必要です。国としてどの分野に集中的に投資したり、規制等を見直すことによって産業を育成していくのかという方針を打ち出し、産業化するまでのロードマップを指し示す、そんな戦略を立案していただくことを期待しています。

 一方で、その産業を育成するための人材は、何も国内に限りる必要はありません。海外の知恵や力も借りながら、日本での雇用や税収を増やす、競争力のあるバイオ産業の育成に大きく期待しているところです。

 バイオ研究者やバイオ産業に携わる方、約5万人に向けて月曜から金曜まで週5回配信している日経バイオテクONLINEメールに、水曜日と金曜日に掲載している記者によるコラムを掲載します。

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