クライオ電顕の分解能向上の公表はTwitterで、生データは12テラバイトに到達

(2019.02.13 08:00)
河田孝雄

 この日経バイオテクONLINEメールでは、3年ほどぶりになります、日経バイオテク編集の河田孝雄です。

 次の日経バイオテク2019年2月25日の特集記事では、クライオ電顕を紹介する予定です。

 クライオ電顕を日経バイオテクの特集記事にてまとめるのは2年ぶりです。

日経バイオテク2017年2月27日号○特集
クライオ電子顕微鏡
難関の結晶化が不要、設備費は安い、薬剤を設計できる解像度3Å超を達成
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/082400016/022200019/

 その後の技術発展が目覚ましいですね。4カ月前の日経バイオテクの特集記事でも紹介しましたが、クロマチンやヌクレオソームの動的な解析にも、クライオ電顕が威力を発揮しています。

日経バイオテク2018年10月22日号○特集
次世代エピゲノム創薬
クロマチン解析のChIPやHi-Cが進化、技術革新で創薬への応用に期待
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/082400016/101700066/

 先週金曜日(2019年2月8日)は、大阪の千里にて、沖縄プロテイントモグラフィー社長の亀井朗さんにお話を伺った後で、大阪大学大学院生命機能研究科にて難波啓一さんと加藤貴之さんら、大阪大学蛋白質研究所にて宮崎直幸さん(現在は筑波大学が主務の岩崎憲治さんもお見えになりました)、栗栖源嗣さんと川端猛さん、にお時間をいただきました。

 先週水曜日(2月6日)には理化学研究所の関根俊一さんと江原晴彦さん、東京大学の胡桃坂仁志さんと鯨井智也さんにScience論文の件でお話を伺いました。2017年、2018年、2019年の3年連続Science論文です。

 大阪大学の加藤さんが、クライオ電顕の分解率向上の発表をツイッターで行ったことを東京大の鯨井さんに教えていただきました。翌々日に難波さんと加藤さんに伺ったときにはさらに、分解能が1.55Åへと向上していまして、なんというデータ更新の早い分野なのかと驚きました。

 日本電子(JEOL)のクライオ電顕が、高性能であることを示したデータと位置付けることができます。トリプトファン残基の連続した環状構造がきれいに見える画像です。

 クライオ電顕の分解能の向上に伴い、生データの量も増大しています。1つの生体分子のクライオ電顕データで現在のところ最大、12テラバイトという例があるそうです。

 日経バイオテクの特集記事などでこれから紹介してまいりますね。

 バイオ研究者やバイオ産業に携わる方、約5万人に向けて月曜から金曜まで週5回配信している日経バイオテクONLINEメールに、水曜日と金曜日に掲載している記者によるコラムを掲載します。

日経バイオテク お薦めの専門書籍・セミナー

  • セミナー「異常な蛋白質に対する低分子薬の2つのアプローチ」
    2019年6月7日開催!不安定な標的蛋白質の立体構造を安定化する「シャペロン薬」、ユビキチン・プロテアソーム系を利用して標的蛋白質を分解する「標的蛋白質分解誘導薬」。最新の研究開発状況と、2つのアプローチの棲み分けを解説する。
  • 「日経バイオ年鑑2019」
    この一冊で、バイオ分野すべての動向をフルカバー!製品分野別に、研究開発・事業化の最新動向を具体的に詳説します。これからのR&D戦略立案と将来展望にご活用ください

PR・告知製品・サービス一覧人材・セミナー・学会一覧