【日経バイオテクONLINE Vol.2820】

バイオベンチャーが相次いで調達に成功もバブルの懸念?

(2017.12.08 08:00)
山崎大作

 おはようございます。日経バイオテク副編集長の山崎です。最近、バイオベンチャー各社が相次いで大型の調達に成功しています。日経バイオテクで11月に紹介しただけでも、下記の通りです。

富士フイルム、RNAベクターによる遺伝子治療の開発目指すときわバイオに出資
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/11/13/03471/

京大iCAP、武田発の抗癌剤研究開発のベンチャーに出資https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/11/23/03525/

富士フイルム、サイフューズに3億9000万円を出資
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/11/09/03460/

再生誘導医薬のジェノミックス、第三者割当増資で総額10億円を調達
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/11/20/03508/

クレオ・バイオサイエンス、第三者割当増資で1億円を調達
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/11/24/03529/

 ここに紹介していない会社でも、「現在調達中」「間もなくまとまりそう」「お金が集まりすぎて断っている」という話は多く耳にします。米国や欧州のバイオベンチャーでバリュエーションが上がっていることから、国内のベンチャーに注目が集まっているということもありそうです。「日本には大成功した例がほとんど無い」と揶揄されることもあるバイオベンチャーですが、資金面での不安が解消されることで一気に世界と伍することができるようになるかもしれません。

 もっとも、気になるのが「どこまで出資側が正しくデューデリジェンスができているのか」ということ。「え、この会社がこのタイミングで?」ということもありますし、ベンチャー経営者と話をしていても、「1社が入れると、それだけを根拠に次々と資金を入れたいという企業が出てくる」という声も聞こえてきます。

 本当に必要な資金を必要な額だけ調達できているとすれば、ベンチャーにとってよい話です。が、十分なデューデリができないままに余剰資金を張っているようなことになれば、単なる「バイオベンチャーバブル」となってしまい、はじけたときには、2000年代にバイオベンチャーバブルがはじけたとき以上に調達しにくい環境にもなりかねません。2018年がそのようなことにならなければよいのですが。

 バイオ研究者やバイオ産業に携わる方、約5万人に向けて月曜から金曜まで週5回配信している日経バイオテクONLINEメールに、水曜日と金曜日に掲載している記者によるコラムを掲載します。

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