【日経バイオテクONLINE Vol.2813】

再生医療等製品の開発に関わる規制の国際的なハーモナイゼーションに弾み

(2017.11.29 08:00)

 皆さんこんにちは。日経バイオテクの高橋厚妃です。2017年10月24日から25日にかけて、厚生労働省と医薬品医療機器総合機構(PMDA)の主催による第12回薬事規制当局サミットが京都で開催されました。

 薬事規制当局サミットは、米食品医薬品局(FDA)や欧州医薬品庁(EMA)など20カ国以上の規制当局のトップが集まり意見交換を行う場で、06年から継続して年1回開催されているものです。2017年は、初めて日本での開催となり、同サミットの革新的技術に対する薬事規制に関する議論のテーマには、再生医療等製品とリアルワールドデータが取り上げられました。その中で参加した当局は、再生医療等製品については、世界保健機関(WHO)や医薬品規制調和国際会議(ICH)、International Pancreatic Research Forum(IPRF)などを活用し、再生医療等製品に関する国際的な規制調和の推進することに合意しました。

 同サミットでの合意を受け、各国の規制当局が、再生医療等製品の開発を行うための国際的なガイドライン作りに取り組む可能性が高まったと言えるでしょう。医薬品では、日欧米による国際的な開発ガイドラインがありますが、再生医療等製品の開発に関するものは無いのが現状。厚労省の担当者によれば、「1つの例として、iPS細胞の造腫瘍性の評価に関するガイドラインについて最初に取り組むのはどうか」という提案を出したとか。ただし、テーマ選びも一筋縄とはいかず、日本の思惑が通るかどうかはまだ不透明です。

 再生医療等製品の規制のハーモナイゼーションの必要性は、日本再生医療学会総会やアジア細胞治療学会(ACTO)などの関連学会のシンポジウムなどで常に話題となってきました。規制当局同士が前向きな合意したことで今後、ハーモナイゼーションが本格的に加速することを期待しています。

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