【日経バイオテクONLINE Vol.2768】

化血研問題/メルマガの統合について

(2017.09.22 08:00)
橋本宗明

 皆様、おはようございます。日経バイオテク編集長の橋本宗明です。

 日経バイオテク本誌9月25日号の特集では、熊本市のワクチンメーカーである化学及血清療法研究所をめぐるその後の顛末をまとめました。「早川前理事長の解任劇」と言うと、何やらスキャンダラスめいた話に聞こえてしまうかもしれませんが、取材を進めていくとこれまでに報じられてきた話とはずいぶん違った事情が見えてきました。迷走する裏側には、製薬業界、バイオ関連業界全体に関係する問題が存在していると考え、特集で大きく報じるとともに、本誌の発行に先駆けてオンラインで記事を公開して、読者の皆様にもこの問題を考えてもらいたいと思った次第です。

 ということで、本来は来週月曜日の公開である9月25日号の特集と編集長の目を昨日朝に公開しました。ぜひお読みください。そして、ぜひとも感想をお聞かせいただければと思います。

【特集】迷走を続ける化血研問題
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/082400016/092000036/

【編集長の目】一企業の不祥事で片付けてはならない化血研問題
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/report/16/082200006/092000031/

 化血研に対して110日間の業務停止の行政処分が下された時に当時の塩崎恭久厚生労働大臣は、「本来なら直ちに医薬品製造販売業の許可を取消処分とすべき事案であるけれど、血液製剤、ワクチンの中には国民の健康確保や医療に不可欠なものが含まれているので直ちに取消処分を行わず、110日間の処分期間中に組織としての存続を前提とせずに体制を見直すように求めている」旨の説明をしています。だから厚労省にしてみれば、事業譲渡に後ろ向きな姿勢を示す早川前理事長の態度は「約束破り」と映ったのかもしれません。ただ、だからといって「再び行政処分を出すぞ」と脅すやり方は、権力を笠に着た強引な印象をぬぐえません。実際、今に至るも行政処分は出ていないわけで、なぜそうなっているのかを説明する必要があります。

 一方で、化血研には、抗毒素やワクチンなど不採算とされる事業を担ってきた歴史があります。あるいは本来、国や公的なところが担うべきこれらの事業をどのようにしていくのかを明確にしないまま、民間企業への譲渡を迫ったことが恐らくはボタンの掛け違えだったのでしょう。こうした不採算事業の存在は、アステラス製薬との交渉が決裂した後、受け皿となる会社がなかなか現れない原因の1つになっていると思われます。従って、まずはこれらの事業を今後どのようにしていくのかを、国や業界を挙げて議論していくことが必要でしょう。これをうやむやにしたまま事業譲渡先を見つけても、問題を先送りするだけです。

 さて、本日は皆様にお伝えしなければならないことがあります。日経バイオテクONLINEには、個人名義で契約いただいた方に1IDのみを発行してご利用いただく通常のサービスの他、企業単位や部署単位などで契約いただき、複数のIDを発行して複数人でお読みいただけるようにした法人版(Pharma Business)のサービスがあります。法人版の読者にアクセスいただくサイトは通常の日経バイオテクONLINEのサイトとは異なるため、通常の日経バイオテクONLINEメールとは別に、法人版の読者の方に向けて、法人版のサイトのURLを記載したメールマガジンを配信してきました。ただ、これではどちらのメルマガを読めば良いのかが分かりにくいなど問題があったことから、2つのメルマガを統合し、1つのメルマガに通常版のサイトのURLと法人版のURLを併記して配信することにしました。

 サンプルは下記をご覧ください。
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/info/sl/17/09/08/00048/

 9月25日より、2つのURLを併記した新しいメルマガをお届けします。最初は読みにくくなったと思われる方もおられるかもしれませんが、何とぞご理解いただければと思います。なお、現在2つのメルマガを両方購読されている方には、9月25日(月)から9月29日(金)の間は同じ内容のメルマガが2通配信されますが、どうぞご了承ください。

 今後とも、日経バイオテクをよろしくお願いします。

 バイオ研究者やバイオ産業に携わる方、約5万人に向けて月曜から金曜まで週5回配信している日経バイオテクONLINEメールに、水曜日と金曜日に掲載している記者によるコラムを掲載します。

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