【日経バイオテクONLINE Vol.2731】

Novartis社のCART療法、米国で承認推薦も日本での申請時期は?

(2017.07.26 08:00)
高橋厚妃

 おはようございます。日経バイオテク編集の高橋です。おととい24日に、スイスNovartis社の日本法人であるノバルティスファーマの社長会見に出席しました。
ノバルティスファーマ、CART療法の国内申請できるだけ急ぐ
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/07/25/03002/

 個人的には、同社のキメラ抗原受容体T細胞(CART)療法tisagenlecleucel(CTL019)の開発状況に関心を持って会見に参加しました。というのも、同社のグローバル本社のスイスNovartisは、2017年7月13日、米食品医薬品局(FDA)の諮問委員会が、CTL019の承認を満場一致で推奨したと発表したからです。

 諮問委員会の結果を基に、今後、FDAが承認の可否を判断することになるため、米国ではCTL019が承認される可能性が高いとみられています。米国のバイオテクのメディアは、諮問委員会の前日から、審議予定の内容などを大きく報道。さらに審議終了後には、先ほど紹介した通り、推奨された旨をNovartis社自身も発表しており、業界では大きな関心となっていました。

FDA、Novartis社のCART療法のBLAを小児・若年r/r B-ALL適応で審理
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/07/12/02951/

FDA諮問委員会、Novartis社のCART療法の承認を満場一致で推奨
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/p1/17/07/13/02962/

 日本でも、CTL019の国際共同治験グローバルフェーズIIに参加しているため、その結果をもって承認申請される見込みです。会見では、申請時期については言及せず、同社の廣瀬徹開発本部長が「できるだけ早く患者に届けたい」とコメントするにとどまりました。当局とは、T細胞をどのように規定するのか、品質はどのように制御し、効果を担保するのか、有害事象が出るとすればどのようにコントロールするのかといった点などについて議論していくもようです。会見中、CART療法について「経験の無い領域」と表現するなど、誰も実用化したことのない製品を世界で先陣切って開発、申請する企業のチャレンジ度の高さを改めて感じました。

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