【日経バイオテクONLINE Vol.2709】

バイオベンチャーでCFOが社長に就任したワケ

(2017.06.23 08:00)
山崎大作

 日経バイオテクの山崎です。

 6月21日に編集長の橋本からも紹介させていただきましたが、編集部の総力を挙げて取材、制作した書籍、「バイオベンチャー大全2017-2018」を6月29日に発行します。その取材の際のこぼれ話を1つ。ご紹介させていただいた153の未上場ベンチャーの一つに、自らの技術の実用化を目指していた社長が会長となり、外部から招いたCFOが社長となった会社がありました。

 以前から知っていた会社だったため、「すわ内紛か」とその理由を尋ねたところ、会長と社長との関係ではなく、資金調達の都合だったようです。にこにこと取材に両者が同席して対応してくださったときには、正直力が抜けました。研究者である会長よりもCFOだった社長の方が、当然資金調達のためにベンチャーキャピタル(VC)や金融機関と話をするのは向いています。ですが、金融機関側は契約の際に、最後はCFOではなく、社長の同席を求めていたからだったとか。

 「VCや金融機関が社長との面会を求めても、技術の説明を求めるわけでもない。『社長と会うことが重要』というわけで、それならば社長を交代して、その時間を研究に当てたいと考えた」と社長と会長のお二人から伺うと、苦笑いしか出てこなかったのが本音です。経営者の方と直接お会いすることで会社の雰囲気が分かることがあるのも事実ですし、必ずしも金融機関側の判断を責めるわけではないですが、なんだかなぁと感じた次第です。

 バイオベンチャー大全では、きちんと社名を入れて、社長交代の理由も記載させていただきました。ぜひ、ご購入された際にはご確認ください。

 バイオ研究者やバイオ産業に携わる方、約5万人に向けて月曜から金曜まで週5回配信している日経バイオテクONLINEメールに、水曜日と金曜日に掲載している記者によるコラムを掲載します。

日経バイオテク お薦めの専門書籍・セミナー

  • 新刊「世界の創薬パイプライン2018/2019」
    海外ベンチャーの創薬プロジェクトを大幅拡充。自社の研究テーマと関連するパイプラインの動向、創薬研究の方向性や競争力、開発状況の他社比較に有益なデータとして、自らのポジショニングを確認できます。
  • セミナー「低分子薬で核酸を標的に」
    2018年12月5日開催!核酸を創薬標的とした低分子薬の創薬研究に携わっているベンチャー企業やアカデミアの専門家を迎え、最新の研究開発状況、創薬手法、創薬の課題を考える。

PR・告知製品・サービス一覧人材・セミナー・学会一覧