【日経バイオテクONLINE Vol.2603】

治験保険の動向から見える製薬会社の「海外志向」

(2017.01.20 08:00)
山崎大作

 日経バイオテク副編集長の山崎です。

 先日、Chubb損害保険でライフサイエンス向け商品を取り扱っている部門の方とお話をする機会がありました。同社は、スイスChubbの日本法人で、15年以上ライフサイエンスに関する保険商品を手掛けてきたFederal Insurance Companyを傘下に収めています。

 そんな同社では近年、治験に起因した身体障害などによる訴訟などを保証する、製薬企業やCROなど向けのライフサイエンスの商品が年率20%から30%と高い伸びを示しているそうです。特にバイオベンチャーの他、これまで海外に展開してこなかった中堅以下の製薬会社での契約件数が伸びているとのこと。しかも、これまでは初めて海外に進出する際に、『まずはアジアで治験を』という会社が多かったのに対し、今は欧州や米国で治験を行うケースが増えているそうです。

 日経バイオテクでは、2017年1月16日号から、証券アナリストによる企業分析コラム「検証 企業価値」の掲載を開始しました。第1回はいちよし経済研究所の山崎清一首席研究員に、2016年の振り返りと2017年の見通しについてまとめていただきました。山崎氏は2016年のバイオベンチャーについて、複数の企業が海外製薬会社との契約を実現させたことを目立ったニュースとして指摘しておられます。

https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/report/series/17/01/12/00172/

 Chubb損害保険のライスサイエンス向け商品の引き合いが強まっているのも、製薬会社やバイオベンチャーが国内だけでなく、欧米を中心とした海外製薬会社との提携も見据えた戦略に変わりつつあることを裏付けるものとも言えそうです。

 バイオ研究者やバイオ産業に携わる方、約5万人に向けて月曜から金曜まで週5回配信している日経バイオテクONLINEメールに、水曜日と金曜日に掲載している記者によるコラムを掲載します。

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