日経バイオテク副編集長の山崎大作です。

 先日、ある再生医療等製品の開発を手掛けるベンチャーの経営者と話していたときのこと。「正しく薬機法改正が持つ意味が伝わっていないようで困る」との愚痴を耳にしました。

 同社には2014年に施行された医薬品医療機器等法の改正に伴い、海外で再生医療等製品を手掛ける企業から日本での開発に関する相談が増えているそうです。条件・期限付き承認の制度ができたことで販売までのハードルが下がったため、日本でまず事業化を進めようというわけです。ただ、日本でも本承認までの道筋を示せなければ、治験が認められるわけではありません。同社に相談する海外の企業はそこを理解せずに「『条件付承認ありき』でどんどん実用化できる」と思っている節があるというわけです。

 これまで行政や再生医療イノベーションフォーラムなどの業界団体、メディアは、薬機法の改正により日本で再生医療等製品が開発しやすくなることを国内外にアピールしてきました。もちろんそのための改正ですし、アピールは間違っていないと思います。ですが、海外でも薬機法改正に伴って日本の再生医療等製品に対する取り組みの情報が広まり、新法下で治験に入る製品も増えている中、情報提供の仕方も違ったフェーズに入るべきなのかもしれません。