おはようございます。日経バイオテク編集の高橋厚妃です。最近は、連日のように製薬企業やベンチャー企業の2017年3月期第2四半期の決算説明会を取材しています。10月末から12月上旬までがピークです。薬価改定の影響や、後発医薬品の伸張を受けて、売上高が減少している製薬企業も少なくありません。

 昨日8日には、キョーリン製薬ホールディングス(HD)の2017年3月期第2四半期の決算説明会に出席しました。同社の主力製品である気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療薬の「キプレス」(モンテルカスト)の特許が切れ、2016年12月にも後発医薬品が参入予定。同社は、他社の後発医薬品への流出を防ぐため、2016年9月から自社ブランドの後発医薬品であるオーソライズドジェネリック(AG)の販売を開始しました。キョーリン製薬HDの穂川稔社長は、「厳しい状況ではあるが、新薬の研究開発を加速させて成長していく」と語り、新薬の研究開発の重要性を強調しました。同社は、ペプチドや核酸医薬などの研究にも着手していることを既に発表しています。

 製薬企業の研究開発の内容が変化していることは、皆さんもよくご存じだと思います。エーザイやアステラス製薬、第一三共など国内大手がこぞって抗体企業を買収して、研究開発を本格化させたのが2007年から08年にかけてであり、10年前の06年は国内で抗体の研究開発を積極的に行っていたのは、抗体御三家と呼ばれる中外製薬、協和発酵、キリンファーマの3社だけだったと聞きます。しかしそれから10年後の現在では、日本の製薬企業が、ペプチドや核酸医薬、そして細胞医薬や再生医療、遺伝子治療にも手を出すようになりました。

 今から10年後は、一体製薬企業の研究開発は、どのようになっているのでしょうか。その問いに答えを出すのは簡単ではありませんが、いま目の前に起きたことを報道するのと同時に、数十年後のことを頭の隅に置きながら取材していきたいと思います。皆さんにとって、日経バイオテクがそれを考えるきっかけになれば嬉しいです。2017年3月期第2四半期決算説明会の取材はまだまだ続きます。