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  【日経バイオテク/機能性食品メール】
     【2015.12.25 Vol.219】
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 原則として毎週金曜日に「日経バイオテク/機能性食品メール」をお届けしております日経バイオテクの河田孝雄です。

 まずは恒例の機能性表示食品の届出書受理の公表情報から。この1週間は今日金曜日(12月25日)に2件増えて合計171件になりました。ただし、撤回が2件あるので、実質169件です。

 2件のうち1件の機能性関与成分である「ポリデキストロース(食物繊維として)」は、今回が初めてのようです(東洋新薬の「ファイバー脂肪ケアT」)。機能性の表示は、「食後に上がる中性脂肪を抑える機能がある。脂肪の多い食事を摂りがちな方、食後に上がる中性脂肪が気になる方に適した食品」という旨です。

 ポリデキストロースは、特定保健用食品(トクホ)の関与成分としては、整腸作用のある水溶性食物繊維で先鞭をつけた素材です。大塚製薬が「ファイブミニ」で国に替わって「食物繊維を摂取することの大切さ」を国民に広めたと、話題になったことを思い出します。

 機能性表示食品としての登場は遅めになりましたが「食後中性脂肪対策」というポリデキストロースとしては新たな機能性の表示になりますね。

 あと今日は、特別用途食品の新たな表示許可も、消費者庁が発表しました。雪印メグミルクの乳児用調整粉乳「雪印メグミルクぴゅあ」について「母乳は赤ちゃんの発育に最良の栄養。母乳が足りないときや与えられないときに、母乳の代わりに安心してお使いください」という表示が許可されました(第27005号)。

 当たり前の表示内容のような気もするのですが、このような表示にも、消費者庁の許可が必要なのですね。びっくりです。

 詳しくは、消費者庁の新着情報をご覧ください。
http://www.caa.go.jp/

 今日は「『特定保健用食品の表示許可等について』」の一部改正について」という12月24日付の通知も、消費者庁のウェブに掲載されました

 これまでのトクホの通知では、ヒト試験の実施に当たっては、「疫学研究に関する倫理指針(平成16年文部科学省・厚生労働省告示第1号、平成20年一部改正)に従うとされてきましたが、今回の改正により、「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」(平成26年文部科学省・厚生労働省告示第3号)に従う、という記載になりました。

 倫理指針が新しくなった2015年4月から実質的に新しい倫理指針に移行していたようですが、改めて明文化されました。ヒト試験・臨床試験に求められる倫理のハードルが高くなっています。2週間ほど前に福岡大学病院で開催された第13回機能性食品医用学会のシンポジウムなどでも、この件が話題になっていました。

[2015-12-18]
福岡大の第13回機能性食品医用学会に240人超
2016年は順天堂大、2017年は慈恵医大で開催
https://bio.nikkeibp.co.jp/atcl/news/15/092800003/121800249/

 2015年4月に制度が始まった機能性表示食品の制度では、「ヒト試験」とは言わずに「臨床試験」なのですが、トクホでは、引き続き「ヒト試験」なのですね。

 また、機能性表示食品の制度では、機能性表示の科学的根拠の2つのうちの1つ「最終製品を用いた臨床試験」で、計画についてUMIN臨床試験登録システム(UMIN-CTR)に事前登録することや、結果については国際的なコンセンサスの得られた指針(CONSORT声明等)に準拠した形式で、査読付き論文で報告する必要がある、とされていまして、トクホ制度もこれに準じた形に移行するのだろうと思いますが、今回の通知改正では、この点の記載は無いようです。機能性表示食品の制度でも1年の猶予があるので、2016年4月から適用されることになります。

 時間になりました。年内の機能性食品メールは今回が最後です。次回は年明けの2016年1月8日(金)の予定です。よいお年をお迎えください。

 消費者庁を徳島県に移転すると、河野太郎大臣の意向が伝えられていまして、この年末年始で消費者庁の方々は気がかりでしょうね。

[2015-10-23]
【機能性食品 Vol.210】血圧を下げるGABAライス、
食品安全委員会で河野太郎大臣があいさつ
https://bio.nikkeibp.co.jp/article/news/20151026/188139/