新春展望2018

日本が新薬創出国であり続けるために

(2018.01.02 08:00)
伊東康=中外製薬上席執行役員プロジェクト・ライフサイクルマネジメントユニット長

 2017年は薬価制度の抜本改革案の議論とともに暮れ、2018年からは創薬をめぐる環境がさらに厳しさを増していくことでしょう。そのような中で革新的新薬を生み出し続けるためには、抗体改変技術のような創薬テクノロジーの追及に加え、R&D生産性の向上、効率化にこれまで以上に取り組んでいくことが重要と感じています。人工知能やリアルワールドデータの医薬品開発への応用など、R&D生産性の向上に資する技術革新も進んでいます。

 また、がん対策推進基本計画等で取り上げられたことにより、次世代シークエンサー(NGS)を用いたゲノム解析、癌遺伝子パネル検査が国内で急速に普及する可能性が出てきました。加えて、NGSのようなすでに実用化の段階にある技術だけでなく、創薬のあり方を根底から変えるような破壊的技術の出現にも備える必要があります。

 一方、医薬品条件付早期承認制度のように新薬開発を支援する諸制度も国内で整備されつつあります。日本が革新的新薬を生み出すことができる国として発展するためには、米国の21st Century Cures法のように包括的に新薬開発を促進する戦略を描くことも必要になるかもしれません。

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