新春展望2018

地球規模課題の解決に植物バイオテクノロジーが貢献

(2018.01.03 08:00)
江面浩=筑波大学つくば機能植物イノベーション研究センター(T-PIRC)センター長

 皆さま あけましておめでとうございます。

 2017年は積み重ねてきた植物バイオ研究の大きな展開を予感させる年になりました。

 1980年代後半から植物バイオテクノロジー対する大きな期待が高まり、大学や公的研究機関に加えて多くの企業がそのブームに参入し、そして去って行きました。私も1990年代になってバイテクブームの一翼を担い、ウイルスフリー苗の開発から始まって、培養変異、半数体や細胞融合など育種利用、遺伝子組換え技術の育種利用、最近ではゲノム編集作物育種に関わっています。いわゆるオールドバイテクと言われるウイルスフリー化技術や半数体育種技術は既に育種技術として定着した感がありますが、遺伝子組換え技術は、その利用実態に反して依然として懸念を感じている人々もいます。

 そのような中、我々が永年続けてきたミラクリントマトの開発研究が利用に向けて一歩前進しました。また、永年の機能性トマトの研究成果とゲノム編集技術を活用して取り組んだ高GABAトマトの開発も大きな前進がありました。

 我が国のような世界に類を見ないスピードで進展している少子高齢化社会の中で、これらの成果は健康や食料問題の解決の一助になるとともに植物バイオテクノロジーの新たな可能性を示すことになると思います。2018年は地球規模課題(環境、エネルギー、食料、健康など)の解決に植物バイオテクノロジーが貢献できる新たな時代の幕開けになることを期待したい。

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