新春展望2017

バイオ医薬の成果を広く、早く患者に届けるために

(2017.01.01 00:21)
黒川達夫=バイオシミラー協議会理事長

 新年、おめでとうございます。2016年4月にバイオシミラー協議会を設立いたしました。当初4社で設立した協議会も正会員企業10社、賛助会員企業2社となり、アカデミアの方にもご入会頂いています。

 2009年に厚生労働省から「バイオ後続品の品質・安全性・有効性確保のための指針」が発出されました。これにより国内外の企業によってバイオシミラーの開発が進められ、2016年までに5品目が日本で承認されました。バイオシミラーの普及は拡大する医療費の抑制に貢献するとともに、経済的な理由によりバイオ医薬品による治療を受けられない患者における治療アクセスの向上が期待されます。

 今後、知的財産権としての権利満了を迎える抗体医薬などが視野に入る中、バイオシミラーの活発な開発と、それを通じたバイオ医薬品による薬物療法の一層の普及が期待されています。

 一方、新たな薬剤カテゴリーとなるバイオシミラーに対する正確な理解が進まないまま、患者あるいは医療従事者が不安を抱くことがないよう、広く情報の発信と理解の促進を図っていく必要があります。バイオシミラー協議会は業界団体としてではなく、アカデミア、行政関係の方々にもご参加頂き、公正な立場から、患者および医療の第一線の方々に対する適正な情報の提供や理解浸透の促進に貢献してまいります。

 また、バイオシミラーの品質、安全性および有効性は、先行バイオ医薬品との比較から得られた同等性/同質性を示すデータ等により担保されますが、これについても科学の進歩や知見の蓄積に基づき、適切かつ効率的な開発と最新の評価法に関する情報発信を進めていきます。こうした技術や情報の蓄積は、日本発のバイオ医薬品を世界に届ける礎にもなると考えています。

 2016年は厚生労働科学研究班「バイオシミラー促進のための調査研究」が発足し、協議会も協力の呼びかけをいただきました。また、様々な場でバイオシミラーの現状と課題について説明させていただく機会を持つことができました。

 本年は、政府の「薬価制度の抜本改革に向けた基本方針」に従い「革新的バイオ医薬品及びバイオシミラーの研究開発支援方策等の拡充」が検討されることになります。当協議会としてもこれに応えるべく、公的な活動にも積極的に関わって最善の提案・提言を行い、バイオシミラーの啓発と普及に努めてまいりますので、皆様のご支援を宜しくお願い申しあげます。

PR・告知製品・サービス一覧人材・セミナー・学会一覧