敗れたNature誌への挑戦

 カルフェニールの研究に携わることになって、まず最初に取り組んだのは全身性エリテマトーデス(SLE)という自己免疫疾患を自然発症するマウスを用いての実験だった。そのマウスはそれぞれNZB、NZWと呼ばれる系統のマウスを交配して生まれる交雑系第一代でNZB/NZWF1マウスと呼ばれている。もし、そのマウスにカルフェニールを投与して抑制性T細胞の機能を回復できれば、自己抗体の産生を抑制して病気の発症を予防するであろうとの仮説を立てた。この仮説は的中し、カルフェニールは抑制性T細胞機能を活性化し、疾患を予防しマウスの寿命を著しく延長した。しかし、残念ながら、血中の自己抗体のレベルはわずかしか低下しなかった。

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