バカに徹する

 「アクテムラ」は2008年の日本に続いて、欧州で09年、米国で2010年に販売が開始された。2016年時点で、世界115カ国で承認され、約70万人の患者さんの治療に役立てられている。発売以来、売上高は順調に伸長し、2013年にはブロックバスターの仲間入りを果たした(図1)。それ以降も増加を続けており、2016年度は1697億円の売上高を達成したと報じられている。前回紹介した書籍「新薬創製」の中(p.16の表2)で、一橋大学による興味ある調査結果が示されている。調査対象となったのは日本で創製された11品目の画期的医薬品であるが、そのうち8品目のピーク時売上高は、当該会社全体の売上高の15%以上に達し、「アクトス」は27%、「クレストール」と「アリセプト」に至ってはいずれも40%を占めるということが分かり大変驚いた。ちなみに、この時の調査によると、アクテムラは中外製薬の売上高の17%だった。アクテムラはその後も売り上げを伸ばしており、会社の売上高により大きく貢献しているのは間違いないだろう。また、医薬品産業は著しい輸入超過産業であるが、アクテムラの売上高の多くは海外でのものであり、外貨獲得に寄与している(図1)ことも我々の誇れる点だ。

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