中外製薬史上初の栄誉の受賞

 アクテムラが製造販売承認を受けたのは、定年退職して1年後の2005年だったことは前述した。適応症はキャッスルマン病で、日本に100人から150人の患者さんしかいない希少疾患である。薬価は原価計算方式によって決められるので赤字にはならないが、大きな収益は望めない。2003年3月に開催された社内会議において、私がGPL(グローバル・プロジェクト・リーダー)の立場で「製品化提案」の内容を説明した。最後の最後の会議まで承認申請の是非をめぐって議論が交わされた。結局、可決に至ったのは、医師、患者らの強い要望に応えたということと、近い将来、関節リウマチ治療薬として適応拡大の申請が行われる公算が高かったことが大きな原動力となった。すなわち、この段階でCMC関連の審査を通過しておけば、次に関節リウマチへの適応拡大の申請を行った際、その分、審査期間が短縮されるともくろんだのである。

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