飯島歩の特許の部屋(第2回)
偶然と発明のはざま
(2016.10.06 00:00)

飯島歩=弁護士法人イノベンティア代表社員
発明の本質は、自然法則を応用して課題解決の技術的手段を創作することにある。自然法則の応用である以上、偶然の成功は発明といえず、解決が得られることに一定の法則性、再現性がなければならない。特許の世界では、これを「反復可能性」と呼ぶ。
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飯島歩(いいじま あゆむ)
弁護士法人イノベンティア代表社員、弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士
弁護士法人イノベンティア代表社員、弁護士・弁理士・ニューヨーク州弁護士

日々の仕事で接する特許。しかし、制度がどのような思想の下で生まれ、発展してきたか、また、現代社会においてどのような解釈問題に直面しているのかを考える機会は少ないのではなかろうか。特許は、長年にわたって各時代の先端技術を取り扱ってきた、とても古い制度だ。それ自体に人類の英知が蓄積されている。本連載では、バイオの技術者・研究者の方を対象に、なるべく身近な問題を題材として、特許制度の背景にある制度の思想や歴史に触れていく。
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