鴻海創業者が新興バイオテクのEirGenix社に個人で200億円規模を出資

 2021年4月6日の夜、台湾の新興バイオテク企業であるEirGenix社(台康生技)の春酒(新年会)イベントに参加した私は、席に着くと隣の人からそう耳打ちされた。その後間もなくして会場に姿を現したのは郭台銘(Terry Gou)氏であった。鴻海(ホンハイ)精密工業の創業者で、日本のシャープを買収したことでも知られる人物だ。



 壇上に上がった郭氏は、EirGenix社の株主や経営陣らとがっちり握手を交わした後、渡されたマイクで「50億台湾ドル(約192億円。1台湾ドル=3.84円)以上を出資する」と突如発表した。続けてEirGenix社総経理の劉理成氏と共に、その場で投資意向書に調印したのだ。興奮冷めやらぬうちに、私の手元にあるスマートフォンには即時ニュースとして、この調印式の写真と出資発表の記事が流れてきた。いつもは謙虚なEirGenix社のCFOが、「びっくりしたでしょ」と言わんばかりのドヤ顔でこちらを見ていた。サプライズ発表に対する周囲の反応を楽しんでいるようだった。

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