森田弁理士の特許“攻防”戦略

大学は米国での特許訴訟を視野に入れて知財関連経費を増やすべき

(2017.08.09 00:00)1pt
森田裕=大野総合法律事務所弁理士

 これまで発売された医薬品は、企業が主導して創製されたケースが多かったが、今後は大学が企業にシーズの提供を行う機会が増えると思われる。バイオ医薬品の市場の大半は米国にある。しかし、大学の知財関連費があまりにも少ないことで、大学の特許戦略が特に海外において貧弱だ。米国の大学は、巨大市場である米国で積極的に特許訴訟を起こし、高額なライセンス料を得ており、保有する特許の価値を高めている。日本の大学は、バイオ医薬関連市場の大半を占める欧米での権利化および権利の活用のため、大学の知財経費を10倍から20倍以上に増加させることが必要だ。

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森田裕(もりた ゆたか)
大野総合法律事務所弁理士
森田裕  東京大学理学部生物科卒業、東京大学大学院理学研究科生物科学専攻修士課程修了。理化学研究所にジュニアリサーチアソシエイトとして入職後、2006年3月筑波大学大学院人間総合科学研究科分子情報・生体統御医学専攻博士課程修了。2006年4月に科学技術振興機構入構。2011年に弁理士登録し、2014年から現職。2014年12月から東京大学医科学研究所附属病院TR・治験センターにて特任専門員を兼任。バイオベンチャー企業の知財支援に力を入れている。
 日本弁理士会バイオ・ライフサイエンス委員会2016年度委員長の森田弁理士が、バイオ業界の知財に関する課題や今後必要となる知財戦略について解説します。医薬品業界にバイオ技術が導入されてきたことで、業界の知財を取り巻く環境が日々変化しています。連載では、この環境変化と、変化に対応した知財戦略の在り方をお伝えします。

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