日本のイノベーター第3弾(2)初のランダムスクリーニングに踏み切って生まれた「アビガン」

 アビガンが新型コロナウイルスに効果があるのか、あるいはないのか。錯綜(さくそう)した論文やニュースが乱舞しております。エボラウイルス感染症や適応症であるインフルエンザの臨床研究や治験データを参照すると、ウイルスが患者体内で増殖してウイルス血症になってしまった患者では治療効果は期待できません。ここまで重症ならもうサイトカイン症候群の治療薬「アクテムラ」(IL-6受容体抗体)の出番でしょう。しかし、軽症および中等度の症状の患者にアビガンを投与した場合、効果は十分期待できます。少なくとも重症化抑止という今最も重要な患者群を対象に治験が進行中です。6月までその結果を首を長くして待たなくてはなりません。ただし、我が国特有のばかげた問題が存在しています。それはPCR検査能力や検査申し込み手順の不備です。このため、PCR陽性の患者を登録対象とする治験の進行に問題が出ています。最も効くと期待されている中等度の患者が検査の遅れで重症化してしまうという皮肉な結果です。もう、保健所がPCR検査の対象者を決定するというシステムが、日本の新型コロナウイルスの医療を阻む壁となっているのです。即刻、検査適応の判断を医師に完全に委ねるべきです。ただし、この場合、民間の臨床検査ラボに委託した検査結果を保健所に通知、集計することを義務付けることが重要です。現在、各自治体が発表している感染確認者数は民間の診断結果が集計されていません。保健所・衛生試験場は本当に賢明に汗をかいておりますが、それが国民の健康を損ねる罪を犯しつつあることを認識しなくてはなりません。もっとワンチームでやりましょう。さて、アビガンの開発秘話の2回目をお届けします。この日本発の奇跡の薬がどう生み出されたのか? なんと20年前に製薬企業が捨ててしまったランダムスクリーニングが技術突破となったのです。きっと皆さんも驚くと思います。

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