シリコンバレー創薬騒動(第22回)

シリコンバレー流ネットワークの作り方?

(2017.07.21 00:00)
赤間勉=元Anacor Pharmaceuticals社, Research Leader

 シリコンバレーにおいて、人とのつながりすなわちネットワークが重要というのは、多くの人が一致して認めることだと思います。ではそのネットワークはどうやって構築するのでしょうか? 私自身、正直なところこれはあまり得意科目ではありませんので、一般論とは言えないかもしれませんが、以下私のケースについてご紹介します。

 ここでいうネットワークとは、単なる知人・友人ではなく、仕事上で困ったときに相談できたりまたは相手から相談されたりということが可能な関係として考えてみます。
 
 取りあえず知り合いを増やすということであれば、各種のミートアップやビジネスコンテスト、ピッチコンテストなどに参加して、そこで色々な人と知り合うというのは一般的かもしれません。またこちらではホームパーティーも広く行われていますから、そういうところに潜り込んで知り合いを増やすという戦略もあるでしょう。しかし上記のような狭い意味でのネットワークは、こういった方法ではなかなか構築できません。

 私はあまり社交性が高いとは言えず、イベントやパーティーに参加するのは実はちょっと苦手です。それでも気が付けば、ある程度のネットワークはできているような気がしています。それはなぜか。最も効果的と思われたのは、実は会社のレイオフでした。これによって、自分が対象にならなかった場合でも、対象になった多くの同僚が結果的に他の会社に散らばることになります。それだけで、元同僚がいる会社が一気に増えます。

 1つの会社に長く居た場合でも、その年月の間に転職していく同僚はそこそこいますし、私の場合は在籍していた会社が最終的にサイトクローズしたので、最後に多くの同僚が一気に散らばりました。

 上記は非常に受け身な方法(?)ですが、それ以外として例えば、シリコンバレーには日本人を中心とした業種ごとにフォーカスしたネットワーキング活動が色々あります。その中の1つ、米国歳入庁(IRS)登録のNPOであるJapan Bio Community(JBC)については、私もたまたまファンディングメンバーとして参加し、完全なボランティア活動ではありますが、初期からずっと運営に関わってきたこともあって、これを通じてもバイオ/ライフサイエンス業界のつながりがたくさんできました。

 社交性が高くないと書きましたが、JBCの活動についてはそれなりに力を注いできました。私がメーンで担当している毎年の行事の1つに夏のバーベキューがあり、例年100人を超える参加者を集めているので、そこでも多くの出会いがあります。今年は8月5日(土)に行います。事前の参加登録は8月2日まで可能ですので、まだ間に合います。最後は宣伝になってしまいましたが、どなたでも参加できますので、ご興味がおありの方はぜひ会場でお会いしましょう!

http://www.jbcbio.org/2017/06/jbcbbq-2017.html

赤間勉(あかま つとむ)
元 Anacor Pharmaceuticals, Research Leader
赤間勉 1964年生まれ。89年協和発酵工業(当時)入社。主に新規抗癌剤の合成研究を行う。2001年米Geron Corporation社(カリフォルニア州メロンパーク)入社。テロメラーゼ関連医薬の合成研究。03年米Anacor Pharmaceuticals社(カリフォルニア州パロアルト)入社。抗炎症薬および感染症治療薬の合成研究に関わる。この間、年を追うごとに趣味の料理に割く時間が増え、将来は飲食店の開業を目指している。ブログもやっているので、そちらも併せてご覧いただきたい。
 このコラムは、米バイオテク企業にスタートアップから参加し、大手製薬企業に買収されるまで同社で研究者として過ごした赤間勉氏による手記です。赤間氏は、協和発酵工業、Geron Corporation社を経て、2003年6月にバイオテク企業の米Anacor Pharmaceuticals社に入社し、2016年6月の米Pfizer社による買収を経て、2016年12月まで研究者として勤務しました。シリコンバレーに拠点を持つバイオテク企業の内側から見た実像を伝えていただきます。

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